ガソリンの価格が高騰しています。7月20日、経済産業省が発表したレギュラーガソリンの1リットルあたりの価格は174円。わたしたちの生活とは切り離せない燃料価格の高騰はいつまで続くのでしょうか。

<井手春希キャスター>
「きょう、こちらのガソリンスタンドでは、レギュラーガソリンが1リットル178円。依然、高い状態が続いています」

静岡市駿河区にあるガソリンスタンドでは、給油する客が戸惑っていました。

<客>
Q.最近の値段の上がり方をどう思いますか?
「金額が高くて、よいことがない。アイドリングとかをなるべくなくすしかない」

ガソリンの価格は、6月から値上がりが続いています。

<静岡シェル石油販売 山崎裕広取締役>
Q.これからも価格は上がる?
「いま、政府の補助金が10円ほど出ているが、廃止になることによって、その分、価格の上昇は見込まれる」

20日、経済産業省が発表したレギュラーガソリンの1リットルあたりの価格は174円。政府が石油元売り会社に支給していた補助金は、6月から段階的に減額され、9月末で終了する見通しです。このため、ガソリン価格は今後、200円に迫る可能性も出てきています。ガソリンスタンドも利益が出るギリギリの状態です。

<静岡シェル石油販売 山崎裕広取締役>
「大変、厳しい状況が続いていますが、安全な運営ができるように心掛けていきたい」

あんこたっぷりの大判焼きを販売している川島正子さん。キッチンカーにとって、ガソリン価格の上昇は大きな経営問題です。

<i.and 川島正子さん>
「移動販売車なので、車のガソリンと電気を使うので、発電機でもガソリンを使っている」
Q.発電機は何で使っている?
「中の電気と冷蔵庫が主。前は(1回の給油で)4,000~5,000円だったけど、いまは6,000~7,000円。高いかなと思う」

食材も値上がり、ダブルパンチの状態です。

<i.and 川島正子さん>
「販売価格を変えていかなればならないと思うけど、なるべくそれは避けたい」

専門家はガソリン価格の上昇は物価高騰に拍車をかけると警鐘を鳴らします。

<静岡経済研究所 恒友仁専務理事>
「いろんな製品や商品を運ぶ輸送コストが上がってしまうので、ガソリン価格だけでなくて、そのほかの商品の物価上昇にさらに圧力が掛かってくるデメリットもあるので当面、家計にとっては、厳しい環境が続く」

ガソリン価格をめぐっては例年、夏のレジャーシーズンに向けて価格が上がる傾向があり、上昇基調は続くことが予想されます。静岡経済研究所の恒友専務理事は、ガソリン価格高騰への対策は日本全体の賃上げが重要と話します。根本的な話ではありますが、賃上げによって購買力を高めることが経済の復活につながるとしています。

#LIVEしずおか 7月20日放送