篠栗町で当時5歳の男の子が餓死した事件で、母親の3回目公判が8日、福岡地裁で開かれました。法廷では、母親がスマートフォンに綴っていた息子への思いが明らかになりました。

この裁判は、おととし4月福岡県篠栗町で、母親の碇利恵被告(40)が、ママ友の赤堀恵美子被告(49)と共謀の上、三男の翔士郎ちゃん(当時5)を餓死させた罪に問われているものです。

赤堀被告は、碇家の生活を実質的に支配し翔士郎ちゃんは、無断でお菓子を食べるなどして、赤堀被告から食事抜きの”罰“を受けていたといいます。

「翔ごめんね」「ごはん抜きが5日目だね。早く食べたいよね」

8日の法廷では、当時、利恵被告がスマートフォンのメモ機能に残していた「思い」が検察官によって読み上げられました。

「私もムカつくけど一方的に言われるけんなにも言えん…」

また8日は利恵被告の元夫が検察側の証人として出廷しました。

元夫は「私はマインドコントロールは信じてない。親として子どもを守ることは最低限のルールで、そこは譲れません」としましたが「子どもたちにとって母親は1人しかいません。前を向いて罪を償って下さい」と話すと、利恵被告はハンカチで涙を拭いました。