新型コロナの感染拡大で病床がひっ迫した8月、宮城県内の自宅療養者は600人を超え、栗原市では自宅療養者に対する新たな診療が取り入れられました。オンラインで自宅療養者の診療を行なった医師が取材に応じてくれました。

栗原市で往診を行っている、やまと在宅診療所栗原の土屋菜歩院長です。
宮城県内で過去最多の301人の感染が確認され、自宅療養者が686人にまでのぼった8月末から9月上旬にかけて、保健所の依頼で主にオンラインで自宅療養者の診療を行ないました。

やまと在宅診療所栗原 土屋菜歩 院長
「家族や施設に入っている人なら、施設の方の話を聞いて、状況を把握して、薬の処方で済む場合や私たちが直接診察をして、点滴をしたりという処置をする人もいる。体がきつくて、ご飯が食べられないとか、水分が取れないで自宅にいる人もいて、今回は点滴をして状態が上向いて入院しなくてよかったという経緯の人もいた」

県は、感染者に原則宿泊療養か入院を求めていますが、感染拡大により高齢者の自宅療養が増え課題が見えたといいます。

やまと在宅診療所栗原 土屋菜歩 院長
「コロナ以外で持病を持つ人で、自宅療養をしている人で、コロナ以外の持病が悪くなるかもしれない、そういうところも診なきゃいけない」

診療所では普段は直接、往診で患者の状態を確認するといいますが、土屋院長はオンラインによる感染者の診察は感染リスクの軽減以外に、メリットを感じたことがあるといいます。

やまと在宅診療所栗原 土屋菜歩 院長
「医師が実際に回れる件数ってとても限られていて、特に地方で移動距離があると、影響大きい。一人でも多くの方を診るという面では、効率は良くなったと思う」

一方で…。

やまと在宅診療所栗原 土屋菜歩 院長
「若くて話がうまくできる人だといいが、高齢で耳が遠い人や、具合が悪くて話をするのがつらい人だと難しかったと思う」

また、普段は一日に10件ほど患者の往診している土屋院長。今後起こりうる第6波への強い懸念を感じています。

やまと在宅診療所栗原 土屋菜歩 院長
「在宅診療所に役割を担うことを期待されたとき、一番懸念されるのが、マンパワー不足や、本来、定期診療で診ている患者や普段の往診をしている患者など、普段やっている医療ができなくなるというのは不安材料ではある。日常生活の中でできる範囲(感染対策)をみなさんが続けていくことで、大きな力になると思うので、ぜひお願いしたいです」