大規模な交通規制など、厳戒態勢のなか、東京オリンピックの開会式を迎えました。121日間をかけて全国をめぐった聖火が、最終地点、東京都庁にたどり着きました。
小池知事:「2020東京大会、新型コロナウイルス感染対策を徹底しながら、世界中のアスリートの皆さんが、素晴らしい競技を繰り広げていただける、そんな大会にしていきたい」

その都庁の上空を、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム『ブルーインパルス』が駆け抜けます。都内上空での飛行は、約15分間行われました。1964年以来となるオリンピックでの飛行を一目見ようと、国立競技場周辺やビルの屋上などに多くの人が集まり、空を見上げていました。ただ、57年ぶりに空に描こうとした五輪マークは、風が強く、厚い雲も出たため、はっきりと見えませんでした。

午後2時過ぎ、天皇陛下は、来日しているフランスのマクロン大統領や、各国の首脳、要人と面会されました。
天皇陛下:「この大会が、私たちが平和と調和というオリンピズムの精神に改めて思いをいたし、その精神の灯火を未来へとリレーする大会となることを願います」

そして、午後4時になると、国立競技場へと続く道が封鎖。開会式へ選手などが移動するための措置です。国立競技場を中心に敷かれた大規模な交通規制は、深夜1時半まで続きます。

規制のエリア内にあるレストランでは、23日夜の営業に向けて、仕込みが行われていました。交通規制で、届かなかった食材もあったそうです。さらに、無観客が決まった後、オリンピック期間中の貸し切り予約は、すべてキャンセルになったといいます。緊急事態宣言で酒の提供も自粛し、売り上げにも影響が出ているそうです。

コロナ禍でのオリンピックについて、店のオーナーは、こう話します。
AIX:Sオーナーシェフ・山下敦司さん:「延期してほしいなと思っていた。再延期。そのままやったとしても、多分、観客制限や普通にはできないだろうなと。できれば再延期、何年か後に」

午後8時、国立競技場に近いレストランでは、時短要請に応じて、早々と店じまいです。
AIX:Sオーナーシェフ・山下敦司さん:「片付けて(開会式)見に行きます。(Q.中には入れないが)雰囲気だけでも味わいに行ってくる」

そして、午後8時から国立競技場で開会式が始まりました。国立競技場の外には、反対デモや、記念撮影に訪れるなど、多くの人が集まっています。
女性:「まだこれから続くので、無事に終わることを願っている。元気はもらえる。アスリートのがんばってる姿を見せていただけるだけで、自分たちも頑張らなきゃなと。ありがたい」
男性:「この状況なので何が起きるかわからないので、不安のほうが大きいというところもある。(反対)デモの気持ちもわかるし、オリンピックをやり遂げようという気持ちも両方わかる。いろいろ言われていたけど、多分、ずっと忘れないだろうなとは思う」

来日している海外メディアは、どう見ているのでしょうか。
オランダ人ジャーナリスト:「日本の人たちは、この大会に苦労しているので、せめて選手たちの素晴らしい活躍をテレビで楽しんでもらいたい」
インド人ジャーナリスト:「五輪マークの演出の音楽が刺激的で感動的だった。実現したことが信じられない。
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