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40日後に“やりそうな”五輪・・・準備の現場は(2021年6月13日)



 「40日後に“やりそうな”東京五輪」

 開催予定日まであと40日。全選手らの「プレーブック」最終版が来週にも発表されることに。

 15日にはIOC(国際オリンピック委員会)・コーツ調整委員長が来日。バッハ会長は“隔離”を避けるため、7月に予定を変更して来日するなど、ここにきて一気に開催へとかじを切っているようにみえる。

 しかし、東京の街中を見ると本当に40日後に開催されるのかと疑いたくなる光景。その準備の状況もなかなか伝わってこない。では常識的にどこまで準備が進んでいるとみるべきなのか。

 まずABEMA的ニュースショーが聞いたのは「運動会」のプロ。

 「運動会屋」では会社や学校の運動会を企画・運営。350種類の道具の貸し出しも行っている。「運動会のプロ」から見る大会40日前は?

 株式会社運動会屋・米司隆明代表取締役:「大枠の企画・内容が固まって、台本を読み合わせたりマニュアルを確認したり動きを確認したりというのをMCさんと調整をしていく。ひと月前になると、もう最終調整。手配したものがちゃんと届くか確認をする。あとは残った時間でどのような盛り上げをして本番を迎えるか。より良い会にするための(残り)1カ月の準備期間」

 不測の事態にも備える時期だという。

 株式会社運動会屋・米司隆明代表取締役:「イベントは生モノ。結構(代理店から)下請けの仕事をやることもあるんですけど、急にふたを開けるとスタッフが倍必要だったとか。必死こいてかき集めてやるしかない」

 こちらの方にも聞いてみた。元電通マンの藤沢涼さん。電通といえば、様々な角度からオリンピックを取り仕切る企業。40日前はどうなのか?

 元電通マン・藤沢涼さん:「40日前というのは間違いなく(CMの)大枠は固まっている。そのタイムテーブルの本当の最終調整で細かいところの最後の仕上げをしていく段階。ダイナミックなイベントは大きなビジョン(テレビ)で見たいというニーズが元々はあるはずで、どうインターネットからテレビに人を動かすか。よりこのオリンピックを盛り上げるために追加でどういう秘策が必要か。放送開始の数秒前までとにかく頭をひねる」

 肝心の競技会場は今どうなっているのか。

 三谷紬アナウンサー:「お台場海浜公園に来ました。こちらでは東京オリンピック・パラリンピックでトライアスロンが行われるということです。足場が組まれていたり、テントが建てられたりとすでに準備が着々と進められているのが分かります。東京体育館では卓球が行われるということです。こちらでは工事は全く行われておらず、すぐにでも選手を呼ぶことができそうな雰囲気です。東京国際フォーラムホールAの目の前の道は警備員が立っていて、通行止めとなっています。中はプレハブ小屋がいくつも建てられている状況です。東京辰巳国際水泳場の目の前の建物。現在、この辺では最も工事の音が響いていますが、仮設練習プール棟と書かれています。完了予定は2020年6月30日と書かれています。もう1年ぐらい経っていますが、いまだに工事の音がしています」

 変わって、12日午前1時前の晴海。

 大平ディレクター:「晴海トリトンスクエア。こちら右手の棟、東京五輪組織委の本部が入っている。午前1時前ですが電気がついています」

 40日前となれば準備は大詰め段階と予想される。そのためか・・・。

 大平ディレクター:「ビルの前にはタクシーの行列が合わせて15台くらい。徐々に増えている」

 タクシー運転手によりますと、「最近は遅くまでやってるみたいだから、ここで待つようになった」「朝方まで待つんだけど、誰も出てこないこともあるよ。明かりは消えてないから泊まっているのかもね」ということでした。

 続いては、選手団の「足」となる送迎。バス業界の五輪準備はどうなっているのか?

 北関東観光・石原篤志取締役社長:「去年10月に旅行会社から受注して一通りの企画書も頂いたという流れ」

 そう教えてくれたのは、ソフトボールオーストラリア女子代表を成田空港から群馬のホテルまで送迎した「北関東観光」の石原社長。

 北関東観光・石原篤志取締役社長:「弊社では(来日)1週間前に道路公団に連絡して緊急工事とか交通規制、車線規制の情報入手して3通りのルートを考えていた」「(Q.1週間前にルートを決めるのは?)早めですね」

 現在は、ホテルと練習場の送迎を行っているという。アクリル板やシート、事前のオゾン除菌など感染症対策された車両で選手を迎えている。

 北関東観光・石原篤志取締役社長:「関東一連のバス会社はオリンピックの仕事の依頼は受けているのではないかと思う。来週、実際に五輪会場のバスプールなどを下見ということで、各社1名ずつ代表者が出席して都内の方に向かう予定になっている」

 続いては「運営スタッフ」編。

 実は求人サイトにこんな“募集”が。「国際スポーツイベントスタッフ」。期間を見てみると「7月24日~8月1日」。場所は「サーフィンビーチ」。これってつまり・・・東京五輪のスタッフ募集では?

 「国際スポーツ大会スタッフ募集」の求人を出す会社:「まぁどう見てもオリンピックのことですよね」

 規則で「五輪」と表記できないそうだ。

 「休憩所の運営」を募集する会社では・・・。

 「国際スポーツ大会スタッフ募集」の求人を出す会社:「マラソン選手のサポートを予定しています。多分テントの中での仕事となるかと思います」

 日給は1万2000円~2万円と記載されている。

 東京五輪40日前。各所の派遣スタッフは、まだまだ募集中のようだ。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp