〈福島県でも置き換わりが進むN501Y〉
2021年1月~3月に行われた県の衛生研究所の検査では、N501Yはほとんど確認されていなかった。4月になると【約4人に1人】。5月に入ると【2人に1人以上】が変異ウイルスと確認された。

厚生労働省によると感染力は従来と比べて《1.5倍~1.7倍強い可能性》があり入院・死亡リスクも高い可能性がある。国立感染症研究所では、特に《40代から50代》の重症化リスクが高い傾向にあるとしている。

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〈医療関係者も危機感〉
済生会福島総合病院・井上仁院長:「感染力が強ければ感染が拡大するのは当たり前です、同じくやっていれば、今度強いやつが来てるから余計我々は自粛しなくちゃいけないということで、前よりも…。前と同じにやっていたら絶対に増えます」

新型コロナ患者を受け入れる済生会福島総合病院。今後の病床のひっ迫を懸念している。
済生会福島総合病院・井上仁院長:「これ以上増えたらあの中等症の人も病院に入れなくなる可能性が出てきますから。中等症以上の方は病変がいつ急変するかわからないので」

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〈一般診療にも影響が出る恐れも〉
県内の感染状況を表す指標は病床使用率が8割を超えているだけなく、療養者数はステージ4の水準に達し、重症者の病床使用率も過去最多でステージ4の水準が目前。県の感染症対策アドバイザーをつとめる金光教授は「生死に関わる問題」だと話した。

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〈感染は拡大の一途〉
福島県の担当者によると、濃厚ではない接触者からも陽性になる人が出てきている。福島市保健所も、感染者の接触者・濃厚接触者の範囲を広げている。
その理由の一つが、変異ウイルスの『感染力の強さ』。ちょっとした接触でも、接触者と認定しているという。もう一つ、最近感染者の外出や他人との接触といった行動歴が増えてきているという。
改めて感染対策の徹底が求められている。