中国武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大する中、2020年1月16日には国内での感染者が確認され、収束の目処も立っていない。また、中国政府は1月27日に中国国外への団体旅行を禁止し、日本の観光業にも影響が出て、ネット上でも閑散とした観光地の写真が投稿されていた。中国からの観光客は、昨年2019年の1年間で過去最高となる959万人を記録し、春節期間を含む2月は72万人。
京都の観光地で観光客が激減しているとのことを受けて、見比べるために私が訪れる頻度の高い、大阪の心斎橋周辺と京都市内を早速歩いてみた(2020年2月11日)。大丸心斎橋店付近から心斎橋筋商店街を南に進むと、いつもより擦れ違いがし易いと感じ、ドラッグストアの混雑は見られなかった。飲食店が軒を連ねる道頓堀商店街には、「がんばれ武漢」という垂れ幕があった。JR京都駅構内は限られたスペースということもあり混み合っていたが、中央口を出ると、いつもの京都駅には見られない空間があった。バス乗り場には乗客の列はあったが、乗れないほどの状態ではなかった。四条通りや錦市場も歩いてみたが、今までが激混みだとすれば、程よい混雑といったところが率直な印象だった。
静岡県内においては、2月5日時点で、1月から3月までの県内宿泊施設のキャンセルは1月が8,078人、2月は53,675人、3月は28,524人の合計90,277人。(NHKニュース)地区別では浜松市が42,000人と最も多く、御前崎市が16,000人、掛川市が8,000人と続き、西部地区がその半数以上を占めた。国内百貨店事業の1月の売上速報によると、三越と伊勢丹を運営する三越伊勢丹ホールディングスの前年比はマイナス3.4%、大丸と松坂屋を運営するJ.フロントリテイリングはマイナス5.3%。