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“乗っ取り”報道には反論 辞任した五輪演出トップ(2021年3月19日)

東京オリンピック・パラリンピックの開会式などの演出トップが女性タレントの容姿を侮辱するプランを提案したことを受け、辞任しました。オリンピック開催まで4カ月と迫るなか、波紋が広がっています。

■海外メディアも“容姿侮辱辞任”を報道

 大会組織委員会の橋本聖子会長は18日、東京オリンピック・パラリンピックの開会式と閉会式の演出を統括するクリエイティブディレクター、佐々木宏氏(66)の辞任を発表しました。

 この問題について、東京都の小池百合子知事は「ひとことで言って、大変恥ずかしいです」とコメントしました。

 海外メディアも、BBCが「東京オリンピック トップクリエイター 『オリンピッグ』と侮辱で辞任」、AP通信が「東京オリンピック また新たなスキャンダル 性差別発言」と、この問題を報じています。

■佐々木氏は前任者“乗っ取り”報道に反論

 佐々木氏は当初、パラリンピックの開会式と閉会式の演出を担当していました。

 一方、オリンピックの開会式は、音楽アーティストの「Perfume」や「BABYMETAL」を手掛ける演出振付家、MIKIKOさんが責任者となって、プランをまとめていました。

 週刊文春によりますと、MIKIKOさんのプランは、おととし7月の時点でIOC(国際オリンピック委員会)から高い評価を得ていたといいます。

 責任者から降ろされたMIKIKOさんは去年11月、辞任届を提出したと報じています。

 一方、佐々木氏は謝罪文で、「前任者の企画を乗っ取ったような内容は事実ではないと思います」と反論しています。

■開会式まで4カ月・・・橋本会長は後任人事を早急に

 去年12月、狂言師の野村萬斎さんが統括する7人のチームがコロナ禍による式典の簡素化などの理由により、解散が決まり、佐々木氏1人が統括する新体制に移行していました。

 パラリンピックの担当だった佐々木氏が、オリンピックの開会式と閉会式の演出も統括することになったのです。

 野村さんは「佐々木さんのお得意のウィットに富んだ、しゃれの効いた、少し大笑いするかもしれないし、ニヤりとできるような。そういうコロナ禍でのね、式典であればいいなと、私は思っている」と話していました。

 開会式まで4カ月と迫ったなか、橋本会長は、後任人事を早急に進めるとしています。
[テレ朝news]