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“解除”言及しない小池氏 4知事の足並みそろわず(2021年3月16日)

15日、千葉県内で初となる変異ウイルスによるクラスターが確認されました。変異ウイルスが1都3県に拡大するなか、期限が迫る緊急事態宣言解除の行方に注目が集まっています。

■“昼カラオケ”で変異型クラスター

 新たに感染した17人のうち12人は60代以上の高齢者で、同じ店で“昼カラオケ”をしていた地域の仲間や従業員です。他の5人はその家族です。

 千葉県の担当者によりますと、感染者らは歌唱中マスクを着けず、マイクの消毒や店内の換気も不十分だったといいます。

 千葉県の森田健作知事は「歌を歌う時、マスクの着用。マイクの都度消毒。もう一度、カラオケで歌う時、マスクを着用して消毒をする。これ必ず守って下さい。それから換気もお願いします」と話しました。

■1都3県知事の足並みはそろわず・・・

 他にも、神奈川県で3人の感染が分かっていて、これで変異ウイルスの感染者は1都3県で154人となりました。

 変異ウイルスによる感染が徐々に広がっているなか、21日に期限を迎える緊急事態宣言。解除か、さらなる延長か、首都圏の知事らの足並みはそろっていません。

 神奈川県の黒岩祐治知事は「『さらに延長』といっても、皆さんの気持ちが続かないのでは。『解除』やはり私は、その方向が、いいのではないかと」と話しました。

 また、埼玉県の大野元裕知事は「下げ止まりどころか、リバウンドの兆候を示している。解除の要請を行う段階にはない。残念ながら」と話しました。

 変異クラスターが発生した千葉県の森田知事は「16日あたりどうなるか」と判断を保留。

 東京都の小池百合子知事は15日、解除の是非について言及しませんでした。

■菅総理は明言避け・・・尾身会長の見解は

 肝心の菅義偉総理大臣は、解除について明言を避けています。

 菅総理は、「ここにきて横ばいというか、そういう状況になっています。そうした様々な数字を判断するなかで、専門家の意見も聞きながら、最終的に判断したい。こう思います。ただ、今、完全に延長するとかどうとか、そういう状況ではないというふうに思います」と話しました。

 その専門家である政府の分科会、尾身茂会長は「今までの延長では、なかなか難しいと思う。今は色んな職場、あるいは色んな見えない所で(感染が)起きている可能性が極めて高い。そのことを放置したままに、ただ延長、あるいは解除したとしても、私は本質的な解決にならないと思う」と話しました。

 さらに、「ずっと若者は、ずいぶん会食も減ってきたが、ここでまた増えてきた事実がある」と、“自粛慣れ”や“自粛疲れ”への対策も必要だと指摘しました。
[テレ朝news]