倒木相次ぐ都立砧公園 樹木点検に画像解析技術 目視代わりにAI活用 導入検討へ

撮影した写真からAIが診断した樹木の状態。「被害進行中」などと指摘が出る

 東京都世田谷区の都立砧公園で先月から倒木が相次いだことを受け、都は樹木点検に人工知能(AI)による画像解析技術を試行的に取り入れた。17日に試行診断の様子を報道陣に公開。今後、目視での点検に代わり導入できるか検討していく。(神谷円香)

 AIによる診断は、三井住友建設が開発したシステムを活用。生えていると良くないキノコの情報などを学習させている。この日はサクラの幹や根の周りを職員が四方から撮影し、AIが1分ほどで診断。樹皮やキノコの状態から主に判断し、「おおむね健全」から「至急専門家確認」まで4段階で判定した。

 システムは実用化に向け精度を上げている段階で、この日はキノコが生えていない木でも「キノコが付いている」とAIが誤認するなど、目視と明らかに異なる診断も出た。

 都立公園などの樹木は通常年1回、点検員が目視で確認し、異常がある場合に樹木医が精密な診断をしている。都の担当者は「AIでの効率化を期待している。専門の点検にいち早く回せれば」と話した。

 砧公園では倒木を受け、全体の約半数の5千本について今月9日から樹木医による診断を実施。16日までに236本を診断し、そのうち57本で倒木の恐れがあるとして伐採を進めている。診断中は多くのエリアで立ち入りを制限しており、安全を確認し次第、順次解除する。