【渡辺紘文 プロフィール】

映画監督。脚本家。映画プロデューサー。俳優。音楽家(テクノブラザーズ)。

1982年栃木県大田原市生まれ。

大学では日本文学を専攻。大学卒業後日本映画学校に入学。

2008年、日本映画学校卒業制作作品『八月の軽い豚』が第九回フジフィルムラヴァーズフェスタグランプリ受賞、京都国際学生映画祭入選、佐藤忠男賞受賞など高い評価を受け各地で上映される。

2009年、日本映画学校、北京電影学院、韓国フィルムアカデミーの共同企画、日中韓共同横浜開港150周年記念映画『3つの港の物語』の監督に抜擢され日本篇『桟橋』の監督を務める。

2010年、俳優・松浦祐也らと共に昭和最後の無頼派作家色川武大の遺稿『狂人日記』を舞台化。
同年、大嶋宏成、渋川清彦、コウジ有澤らと共に、刺青ボクサー大嶋宏成の自伝的物語をリング上で舞台化。

2013年、故郷である栃木県大田原市で弟で映画音楽家の渡辺雄司と共に映画制作集団 大田原愚豚舎を旗揚げ。
大田原愚豚舎の第一回作品として、また渡辺本人の初長編作品として『そして泥船はゆく』を製作した。

『そして泥船はゆく』は第26回東京国際映画祭を皮切りに、レインダンス映画祭等、国内外の映画祭に次々と出品され大きな反響を呼び、2014年12月、新宿武蔵野館で国内初公開されると連日立ち見が出るほどの動員を記録し、現在も自主上映など上映活動が続いている。

2015年、製作・監督・脚本・編集さらに自ら主演を務めた2年ぶりの新作『七日』を発表。同作は『そして泥船はゆく』に続いて第28回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に正式出品された。

2016年、大田原愚豚舎の第3作として『プールサイドマン』を製作。
同作は第29回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門へ正式出品され同部門の最高賞である“作品賞”を受賞した他、第52回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭、第13回ユーラシア国際映画祭、第13回CINEMALAYA等数々の国際映画祭で上映され、ドイツの第17回ニッポンコネクションにおいては最高賞であるNIPPON VISIONS JURY AWARDを受賞している。

2017年、大田原愚豚舎第4回作品として『地球はお祭り騒ぎ』を製作。
同作は、史上初となる3年連続4度目の東京国際映画祭への出品作品となり、第41回ヨーテボリ国際映画祭、第23回ヴュリニュス国際映画祭、第72回エジンバラ国際映画祭などの有力な国際映画祭にも多数出品され好評を博した。

2018年、長編第5作としてロックバンド・トリプルファイヤーとコラボレーションした『普通は走り出す』を製作。製作・脚本・監督・主演を務めた『普通は走り出す』はMOOSIC LAB 2018にて上映されMOOSIC LAB審査員特別賞を受賞した。

2019年、製作・脚本・監督・主演を務めた長編第6作『叫び声』を発表。『叫び声』は大田原愚豚舎作品として5度目となる東京国際映画祭への出品を果たし、日本映画スプラッシュ部門の監督賞を受賞した。
また同年、大田原愚豚舎初となる特集上映『異能・渡辺紘文監督特集 大田原愚豚舎の世界』がアップリンク吉祥寺で開催され連日満席が続くなど好評を博した。

2020年、4人の映画監督による連作長編映画『蒲田前奏曲』の1篇『シーカランスどこへ行く』の監督を務めた。『蒲田前奏曲』は第15回大阪アジアン映画祭のクロージング作品としてワールドプレミア上映された。

2020年の夏にはヨーロッパ最大のアジア映画祭・第22回ウーディネ極東映画祭にて海外初となる特集上映が開催された。
「Comic Poet of the Everyday(日々の可笑しみの詩)”をテーマとする特集では「地球はお祭り騒ぎ(2017)」「普通は走り出す(2018)」「叫び声(2019)」に加え、新作「わたしは元気(2020)」がワールドプレミア上映され、【近年の日本映画における最大の発見】と絶賛を受けた。

イタリアのウーディネ・ファーイースト映画祭に続き、2020年9月~10月にかけては、アメリカ・ワシントンD.C.に立つ世界最大の博物館・スミソニアン博物館において【Get To Know Hirobumi Watanabe】と題された大田原愚豚舎作品の特集上映が開催された。
スミソニアンで日本人映画監督の特集上映が開催されるのは極めて異例であり、自主映画にも関わらず黒澤明監督、鈴木清順監督等、日本映画界を代表する巨匠に続く特集上映となったことが話題となった。

2020年秋にはアップリンク吉祥寺、アップリンク京都において、【異能 渡辺紘文監督特集 大田原愚豚舎の世界vol.2】が開催され好評を博す。

2021年、新作映画『地図にない海』『ヴェクサシオン』を発表。

2022年、新作映画『テクノブラザーズ』『生きているのはひまつぶし』を発表。

近年は俳優としても精力的に活動、

『魔王(天願大介監督)』
『赤の女王 牛る馬猪ふ ゴルバチョフ(天願大介監督)』
『喜劇 愛妻物語(足立紳監督)』
『眠る虫(金子由里奈監督』
『街の上で(今泉力哉監督)』
『アンダードッグ(武正晴監督)』
『全裸監督 シーズン2(武正晴総監督)』
『愛なのに/城定秀夫監督作品(2022)』
『生きててよかった/鈴木太一監督作品(2022)』
『あなたの微笑み/リム・カーワイ監督作品(2022)』※主演
『ひとりぼっちじゃない/伊藤ちひろ監督作品』(2023)
がある。

2022年には俳優として主演した『あなたの微笑み(リム・カーワイ監督作品)』が公開。
同作の演技によりキネマ旬報主演男優賞第3位に選出された。

2023年、映画制作集団 大田原愚豚舎は旗揚げ10周年を迎え、7月~8月にかけ新宿ケイズシネマにおいて“渡辺紘文監督作品全作品特集上映 大田原愚豚舎の世界 10th Anniversary”が開催された。
同年11月よりYOUTUBEチャンネルをスタート!!

【監督作品】

■八月の軽い豚/A Light Pig in August(2007): 脚本・監督
■3つの港の物語 日本篇 桟橋(2009): 脚本・監督
■原作 色川武大 狂人日記(2010)※舞台作品:脚色・演出 
■そして泥船はゆく/And the Mud Ship Sails Away…(2013):製作総指揮・原作・脚本・監督
■七日/7Days(2015): 製作総指揮・原作・脚本・監督・編集・主演
■プールサイドマン/POOLSIDEMAN(2016):製作総指揮・原作・脚本・監督・編集・出演
■地球はお祭り騒ぎ/PARTY ‘ROUND THE GLOBE(2017):製作総指揮・原作・脚本・監督・編集・出演
■普通は走り出す/LIFE FINDS A WAY(2018):製作総指揮・脚本・監督・編集・主演
■叫び声/Cry(2019):製作総指揮・脚本・監督・編集・主演
■シーカランスどこへ行く(2020):製作・脚本・監督・編集・主演
■わたしは元気(2020):製作・脚本・撮影・録音・監督・編集・出演
■地図にない海(2021):製作・脚本・撮影・録音・監督・編集・出演
■ヴェクサシオン(2021):製作・脚本・撮影・録音・監督・編集・出演
■もうひとつの東京オリンピック(2022):構成・編集・録音・撮影・監督
■テクノブラザーズ(2022):製作・脚本・撮影・録音・監督・編集・主演
■生きているのはひまつぶし(2022):製作・脚本・撮影・録音・監督・編集・主演

【出演作品】

■魔王/天願大介監督作品(2014)
■赤の女王 牛る馬猪ふ/天願大介監督作品(2014)
■喜劇・愛妻物語/足立紳監督作品(2019)
■眠る虫/金子由里奈監督作品(2020)
■街の上で/今泉力哉監督作品(2020)
■アンダードッグ/武正晴監督作品(2021)
■全裸監督 シーズン2/武正晴総監督作品(2021)
■愛なのに/城定秀夫監督作品(2022)
■生きててよかった/鈴木太一監督作品(2022)
■あなたの微笑み/リム・カーワイ監督作品(2022)※主演