旧統一教会に解散命令を出すのか。
22日、大きなヤマ場を迎えた。

午後1時25分、旧統一教会の田中会長らを乗せたとみられる車両が東京地裁に入った。

東京地裁で22日、初めての「審問」が非公開の形で行われ、教団の日本のトップ・田中富広会長が意見を述べた。

旧統一教会・田中富広会長(意見陳述)「国家が全権力を動員して当法人の解散を目指して尽力するなど、極めて異常な事態と言わざるを得ません」

一方、教団への解散命令請求を担当する文科省のトップ盛山大臣。

記者「東京地裁で初めての審問が行われる。解散命令請求にどのような姿勢で臨むか」
盛山正仁文科相「本日、おっしゃったとおり…えー…」
事務局「本日かどうかわかりません」
盛山正仁文科相「あ、そうですか。えー、審問の手続きについて…」

非公開の日程に思わず言及しそうになり、事務方から注意され、苦笑い。

ただ、教団の友好団体との接点について指摘されると、語気を強めた。

盛山正仁文科相「これまでに関係を断っているということは何度も申し上げている。担当職員としっかり対応していくことに尽きる」

旧統一教会をめぐっては、安倍元首相の銃撃事件以降、高額献金や霊感商法などの被害を訴える声が相次いだ。

旧統一教会 元2世信者・小川さゆりさん(仮名)「両親はわたしたち兄弟に一切相談なく、教団への高額な献金を繰り返してきました」

文科省は被害者への聞き取りなどをふまえ、「教団の行為は民法上の不法行為に当たる」などとして、2023年10月、東京地裁に解散命令を請求した。

そして22日、東京地裁で行われた初めての審問。

審問とは、旧統一教会に解散命令を出すかどうかを判断するため、裁判所が国と教団側の双方から非公開で意見を聞く手続きのこと。

国側からは、文科省の担当者が出席したとみられる一方、旧統一教会からは田中富広会長が自ら出席し、陳述書を読み上げた。

旧統一教会・田中富広会長は意見陳述で「資金集めを目的とした団体だとの文科省の主張は明らかな間違いです。献金は国内伝導や組織の維持・発展のために用いられ、宗教活動の一環にほかならない。万一解散命令請求が認められるならば、重大な人権侵害を受ける危険がある」と述べ、全面的に争う姿勢を強調した。

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