奈良の世界遺産・薬師寺。国宝の東塔は、創建当初から残る唯一の平城京の建物です。しかし老朽化が進み倒壊の恐れがでてきました。このため初めて全面解体修理されることになったのです。
 朝日放送テレビは、2009年に始まった解体修理に14年にわたり密着取材しました。ただ、この解体修理は単なる解体修理ではありませんでした。多くの伽藍を失った薬師寺にとって、全ての伽藍を再興し、あらたえて仏の教えを広める体制を整えることが歴代住職の悲願だったのです。
 薬師寺は、天武天皇が皇后の病気平癒のため、さらには人々の平穏を祈って作られたお寺です。いまも、連日、コロナウィルスの即日退散、世界平和をお願い、祈り続けています。

(2023年6月2日に放送しました)