俳優の安藤サクラ、永山瑛太、是枝裕和監督が19日、都内で行われた映画『怪物』の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。安藤は胸元がざっくりと開いたワンピース姿を披露し、カメラマンに笑顔で手を振った。

 フランス・パリで開催された「第76回カンヌ国際映画祭」で脚本賞を受賞した同作は、ある郊外の学校で起きた子ども同士の喧嘩が社会やメディアを巻き込んで大事になっていくさまを描く。安藤が児童の母親・麦野早織、永山が担任教師の保利を演じている。

 この日のイベントには、作品を複数回鑑賞したファンが多く駆けつけた。私生活でも作品の反響の大きさを実感しているようで、安藤が「聞いてるラジオ、聞いてるラジオ、次々と『怪物』の話をしているので、すごいんだな」と話すと、永山も「皆さんそれぞれ感じ方、受け取り方が違う」とした上で「一番多いのは『言葉にならない。会って話がしたい』という連絡が来ました」と明かした。

 メガホンを取った是枝監督も「周りに若い監督たちが仲間として同じ空間にいるんですけど、彼らに言われるのは『いつもよりも演出に迷いがない、編集のキレが良い。自分で脚本を書かない方がいいじゃないか』って温かいメッセージをいただきました(笑)」と周囲の反応を告白。

 これに安藤が「それを聞くとどんな気持ちになるんですか?」と水を向けると、是枝監督は「悔しい気持ちもなくはないけど、(脚本を手掛けた)坂元(裕二)さんとやったことを吸収して、次は自分で無駄のない脚本を書こうという気持ちになりました。でも自分で見ても『良い編集したな』と思えたのでうれしいっちゃ、うれしいです」と、坂元氏へのリスペクトを交えながら語った。

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