東海地方でも、新型コロナの感染が拡大しています。今、主流になりつつある変異株は
感染力の強さや症状などに、どのような特徴があるのでしょうか。

 東海3県の1医療機関あたりの新型コロナの報告数の推移を集計したものでは、各県とも、この1カ月あまりで増加していることがわかります。

 愛知県の推移を見ると、5類に移行した5月8日からの1週間では3.42人だったのが6月12日からの1週間では7.22人と、2倍以上に増えています。

 また厚生労働省が発表したデータによると、全国では5.60人で6週連続の増加です。

 感染の拡大は自治体のトップにも。

 岐阜県の古田知事は22日、新型コロナへの感染が判明。発熱はなく、27日まで自宅療養する予定です。

新型コロナ変異株「XBB」とはーー

 なぜ、感染が再び拡大しているのか。

 ここ最近で新たな変異株に置き換わったことが、感染拡大を引き起こしている原因ではないかと話します。

「現在主流になっているのが、XBB系統のウイルスが流行しています。名古屋での感染状況はだいたい今年の4月を境にBA.5からXBB系統が主体へ流行の変化が起きています」(名古屋市衛生研究所 微生物部 柴田伸一郎さん)

 XBB。いま日本国内や世界で感染が拡大している変異株です。オミクロン株の系統で、WHOは「注目すべき変異株」としていて、世界的に警戒されています。

報告では目に症状が出る場合も…

 名古屋でも8割から9割がXBB系統になっているといいます。

「BA.5のときに『重症化あまりしない』『重症化する人が減りました』とありましたが、今回のXBBについても病原性強くなったという報告はないので、重症化する人は減っているということ」(柴田伸一郎さん)

 XBBにも様々な種類が出ていますが、中でも増加傾向にある系統には、目に症状が出る場合も…。

「論文的に出ているのが、XBB1.16系統は結膜炎を起こす患者さんがいると報告がある」(柴田伸一郎さん)

Q.従来コロナ症状は呼吸器がメインだったが、なぜ目に症状が出る
「目の結膜に親和性のあるウイルスが出てきたのかなと考えられる」(柴田伸一郎さん)

(6月23日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)