新型コロナウイルスが5類感染症に移行してから、6月8日で一か月。

 日常が戻りつつある中、子どもたちには、ある変化が起きています。

 札幌市中央区のクリニックです。

 午前7時の診察開始に合わせ、親子連れなど数組が駆けつけました。

 保護者:「夜、熱が出て、感染症がないか検査に来た」

 保護者:「保育所でも咳の風邪もはやっているというので」

 クリニックによりますと3週間前くらいから、風邪の症状を訴え受診する子どもが増えているといいます。

 クリニック・イン・ザ・モーニング 岡田 純一 院長:「一部の保育園・幼稚園ではRSウイルスが、非常にはやっている場所がある。夏場に向かっていくと、手足口病やヘルパンギーナも増えていくと思う。人の動きも活発になっているし、6月は運動会やお祭りといった行事も多いので、そこで感染しているか」

 RSウイルスは鼻水や熱、咳などの症状が出る感染症です。 

 北海道によりますと、5月28日までの感染者数は、2022年の同じ時期と比べ約12倍に増加しています。

 コロナ禍前の2019年と比べても約6倍です。

 また保護者からはこんな話もありました。

 保護者:「上の子はいろいろ風邪をもらってきて、診察をした頻度も高かった。下の子はコロナ禍で生まれたので、実はそういうのなかった。最近下の子は風邪をもらってくることも増えた」

 なぜ、今、子どもたちに風邪の症状が増えているのでしょうか?

 北海道医療大学 塚本 容子 教授:「コロナ前にはマスク着けてない場合、RSウイルスの近くに子どもがいたら体の中に入って、ある程度免疫が獲得できたものが、ずっとマスクをつけてることで、免疫も獲得できていない可能性がある」

 塚本教授は、コロナ禍で家にいる時間が長くなり、体力の低下を招いたことも免疫が下がる要因だと話します。

 北海道医療大学 塚本 容子 教授:「免疫力を上げる基礎的なことは、睡眠をよくとる。ストレス発散のため、一番大事なのは、やはり運動。外で遊ぶっていうのもとても大事かなと思う。免疫が下がってるのに、いきなりマスクを外して何でも好きなようにっていうのは、体が慣れていないかもしれないので、まずは外に行くときは屋外ではマスクを外す」

 今後、感染症にかからないため体力の向上を図るとともに、コロナ禍前のような日常生活に慣れていくことが重要です。