愛媛で初めて新型コロナの感染が確認されてから2日で丸3年です。国は3月13日以降にマスクの着用を個人の判断に委ね、新型コロナを5月にインフルエンザと同じ5類に引き下げるなど、対策は大きな転換点を迎えます。医療の現場はどう受け止めているのでしょうか?

「患者さんは車の中で待っといて頂いて薬を出すという流れになってます(Qこの5月以降はどうなるか)同じです」

新型コロナの患者に薬を出す対応を、新型コロナが5類になる5月以降も変えないと話すのは、今治医師会市民病院の石井榮一院長です。

愛媛初確認から3年。今治の地域医療を担う病院のトップは、感染症との向き合い方を考えさせられたと明かします。

石井院長:「考えたら発熱の患者さんと違う患者さん、一緒の待ち合い室で待つのはおかしいですよね。発熱外来とそれ以外の患者を分けて診察する」

新型コロナウイルスとの戦いで学んだ「当たり前」で「重要な」対策。最近は新型コロナの受診者数が1日数人程度に落ち着いているものの、この病院はこうした「感染症」への対応を今後も続けていくとしています。

国は3月13日以降、新型コロナ対策のマスク着用を「個人の判断」にすることについては…

石井院長:「時期的にはコロナの患者は非常に減り、重症化リスクも非常に減っておりますので、タイミング的にはちょうどいいと私自身は捉えています」

学校の現場ではマスク着用の弊害が大きいとし「少しずつ緩和へ舵を切りつつ、流行の状況を見ながら調整するのが理想的」と話します。

石井院長は、症状がある患者は積極的にマスクを着用して、ほかの人にうつさないようにし、基礎疾患のある人や高齢者は引き続き着用することをすすめています。

石井院長:「コロナは色々な教訓を残したと思う。ウイルスはどうしたら予防できるかということが今回の事で非常によく分かったと思う。これまで通りの感染予防を続けることによって、感染症全般の予防が効果的に進むんじゃないかなと考える」

未知のウイルスと戦い続けた3年間。地域医療の担い手は感染症との向き合い方を学んでいます。