映画『わたしの見ている世界が全て』は、3月31日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて公開される。

 本作は、自分一人の力で生きてきたつもりの主人公・遥風が、母の死をきっかけに再会した兄弟との交流を通じて、大切なものに気づいていく物語。「個人の力で生きていくこと」がもてはやされる時代の中で、“失われつつある大事な心”を描いた社会風刺エンタテインメント。

 主演を務めるのは、映画『アイスと雨音』(松井大悟監督/2018年)、『タイトル拒絶』(山田佳奈監督/20年)、『朝が来る』(河瀨直美監督/20年)やNHK連続テレビ小説『エール』など数々の話題作に出演し、演技が高く評価されている森田想。きょうだい役で中村映里子、中崎敏、熊野善啓が出演する。

 監督は、TAMA NEW WAVE映画祭特別賞・主演男優賞などを受賞した池松壮亮主演の短編映画『家族の風景』や、小林直己(EXILE)主演短編ドラマ『アイの先にあるもの』を監督した新進気鋭の佐近圭太郎。『東京バタフライ』に続いての長編2作目となる。

 2022年に開催されたスペイン・マドリード国際映画祭外国語映画部門にて主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、ヘアメイク賞の4つの賞にノミネートされ、主演の森田想が主演女優賞を受賞。アメリカ南部最大級のアジア映画祭であるダラス・アジアン映画祭へも正式出品された。

 目的達成のためには手段を選ばない末っ子の遥風は、母の死をきっかけに出戻りの姉、家業を継いだ長兄、ニートの次兄という社会性のない兄姉らと再会。家族の意思とは裏腹に「実家を売ろう」と言い放つ。疎遠だった家族との邂逅を通し、「何のために生きるのか?」に揺らぐ遥風の表情が印象的な予告編となっている。果たして、家族自立化計画は成功するのだろうか?
「犠牲」を払った先に見る景色とはいかに――4兄妹の心の行方を追いかけたくなる作品に仕上がっている。

出演:
森田想
中村映里子 中崎敏 熊野善啓
松浦祐也 川瀬陽太 カトウシンスケ
小林リュージュ 堀春菜 三村和敬 新谷ゆづみ
監督・編集:佐近圭太郎
脚本:末木はるみ、佐近圭太郎
上映時間:82 分
(C)2022 Tokyo New Cinema