岸田首相が防衛費の増額に伴い「増税」を検討していることについて調整が大詰めを迎えています。自民党内から異論が上がる中、岸田首相の調整能力に疑問の声が上がっています。

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岸田首相が指示した防衛費増額のための「増税」。14日午後、その議論のために集まった自民党議員で会議室は埋め尽くされました。

浜田防衛相(14日午後1時ごろ)
「今日も1日、よろしくお願いします」

「予定は一応、15時までです」

予定された2時間では“まとまらない”事を予告したあいさつに笑いがおきる場面もありました。会議では、増税する税目として法人税、たばこ税、復興特別所得税の3つが示されましたが、相次いだのは「反対」の声です。

自民党 柴山昌彦元文科相
「まだかなり 反対の議論が相次いでおります。今日一任を取るのは拙速じゃないかとの意見が多数だと聞いております」

自民党 三原じゅん子議員
「(増税は)唐突ですよね。これ、私たちがこういう思いでいるのに、国民の皆様がこれを納得するんでしょうか」

批判の矛先は岸田首相にも向いています。13日の役員会で岸田首相が、防衛費の増額は「今を生きる国民が自らの責任としてしっかり重みを背負って対応すべきもの」と発言した事について…

自民党 三原じゅん子議員
「国・政治の責任だと思います。国民の皆さんの命を守るのは政治の責任であって、国民の皆さんに押し付ける話ではないと思っています」

さらに、議論の「進め方」についても注文が相次ぎました。

自民党 牧原秀樹議員
「時間があまりにない中で、これだけ大きなことを無理やり決めようとしているというプロセスが問題だというふうに思います」

自民党 高鳥修一議員
「この状況で拙速にね、結論を出す。聞かない力を発揮してですね、もう、今日一任という事になればね、これ、今後の政権運営にもですね、禍根を残す。ちょっと強いことばでしたけれど、そこまで申し上げました」

岸田首相は周辺に「防衛装備を国債という将来世代への借金で賄うのはおかしい」と述べ、あくまで強気の姿勢を崩していないといいます。自民党内からは「増税を押し切れば不満のマグマがたまる」との声が上がる一方で、「妥協点を見いだす動きも出ている」との見方も出ています。

岸田首相はこの問題を決着させ、16日に記者会見を開くことを検討していますが、国民の理解は得られるのでしょうか。
(2022年12月14日放送「news every.」より)

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