アニメに特化した映画祭の中で世界最大として知られる『アヌシー国際アニメーション映画祭』が、フランス・アヌシーで開催中(6月14日~20日)。現地時間15日には、Netflixが最新作を紹介する「Netflixアニメ スタジオフォーカス・パネル」がオンラインで行われた。

【画像】ヴェールを脱いだCLAMPとのプロジェクトなどほかの作品

アニメシリーズ『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』からは原作者のヤマザキマリが参加。『オランピア・キュクロス』やエッセイなど漫画・文筆家として活躍するヤマザキによる傑作漫画『テルマエ・ロマエ』は、古代ローマ帝国の浴場設計師ルシウスがひょんなことから現代日本にタイムスリップしてしまい、日本の風呂文化を学んでいくコメディ。今回の新作アニメシリーズは、ヤマザキによる前日譚を含む描きおろしエピソードなど、新たなチャレンジを盛り込んだ意欲作となる。

このたび、監督をテレビアニメや映画などさまざまなメディアでのアニメーション表現に挑戦する映像作家・畳谷哲也が務めることを発表。脚本は『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- Rhyme Anima』などの人気作品で話題の脚本家・百瀬祐一郎を起用することも明らかにした。アニメーション制作は、既報のとおり『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』を手がけたNAZが担当する。

Netflixとパートナーシップを結んで最初のオファーが本作だったことについてヤマザキは「いま時代を先駆けるネットフリックスから『テルマエ・ロマエ』の企画オファーは興味深かったです。漫画は出版の限界がありますが、アニメ化しいろいろな国に配信されることで、古代ローマと現代をつなぐお話を(より多くの方に)伝えられるので光栄に思いました」と、語っていた。

この日は、ティザーアートとロゴが解禁され、それを見たヤマザキは「かっこいいですね、色の塩梅(あんばい)も素敵。どの時代でも使えますね。見た瞬間にかっこいいなと思いました。ノヴァエにふさわしい」と絶賛。「新しくアニメ化するというお話に、チャレンジ精神を焚き付けられましたし、自分も楽しんで観てみたい」と作品の完成に期待を寄せた。

「Netflixアニメ スタジオフォーカス・パネル」では、『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』のヤマザキのほかに、『グリム』プロジェクトからCLAMP、『スーパー・クルックス』監督の堀元宣、そして『ウィッチャー 狼の悪夢』からローレン・シュミット・ヒスリック、ボー・デマヨ、そしてカン・イルハンが参加。Netflixのプロデューサーとともに制作中の熱気を感じさせるエピソードやビジュアルを大々的に発表した。