公開
2026年10月07日 22時09分
著者

梅林日奈子
[ITmedia]
ソフトバンク子会社のIDCフロンティアは10月7日、法人向けクラウドサービス「IDCFクラウド」で起きている障害について、第三者によるランサムウェア攻撃が原因だったと明かし、影響範囲は495の企業・自治体に及ぶと発表した。これを受け、同日朝から利用企業によるサービス停止や一部機能の不具合の公表が相次いでいる。
IDCFクラウドでは、一部システムが第三者からの不正アクセスを受けた影響で、7日午前3時40分ごろから福島県白河市のデータセンターにある「東日本リージョン1」で障害が発生している。同社は安全確認のため、他のリージョンでも利用者が外部からアクセスする管理コンソールを停止。安全が確認でき次第、再開する予定という。

IDCフロンティアからのお知らせ(第二報)
同サービスの障害を受け、EC事業者向けサービスを手掛けるグリニッジ(東京都渋谷区)では、在庫管理ツール「らくらく在庫」と、商品価格を自動更新する「らくらく最安更新」が停止した。店舗運営支援ツール「ウルトラASP」の一部にも影響が出ている。
セキュリティ製品などを提供するフーバーブレイン(東京都千代田区)は、PCの操作ログ管理サービスやセキュリティ製品の管理画面にアクセスできなくなっているという。音声認識アプリ「UDトーク」を手掛けるShamrock Records(東京都練馬区)も、同アプリの公開トークへの参加・閲覧・編集や管理ツールへのアクセス、登録単語の追加・更新ができなくなっている。
このほか、CMSツールを手掛けるシックス・アパートの「Movable Type クラウド版」でも一部に障害が発生し、東日本第1リージョンのサーバ31台で管理画面や公開サイトにアクセスできなくなった。いずれもIDCFクラウドの障害が原因としている。
IT業種以外でも障害相次ぐ
また、日本バスケットボール協会(JBA)やラジオ関西、カプセルホテル「安心お宿」、カラオケチェーン「カラオケパセラ」なども7日、Webサイトや関連システムの障害を案内した。いずれもIDCFクラウドとの関連は明記していないが、パセラの公式Xアカウントでは、「国内大手のクラウドサーバーで東日本を中心に大規模なシステム障害が発生している影響」と説明している。
茨城県や小平市などの自治体、Jリーグクラブ、東武動物公園でも、同日朝からWebサイトが閲覧できない状態が相次いでいる。JRAシステムサービスの海外競馬情報サイト「JRA-VAN World」も、7日午前3時40分ごろから全サービスが利用できなくなっている。一部はクラウドサービスやサーバ管理会社の障害を原因としているものの、IDCFクラウドとの関連は公表していない。
「データ復元は難しい」――各社が復旧状況を報告
同障害の影響を受けた企業からは、データの復旧状況に関する報告も出ている。イラストなどのコミッションサービス「SKIMA」は、一時はデータの復旧が「非常に難しい状況」だったものの、その後、復旧に利用できるデータが残っていることを確認したと説明。復旧には時間がかかる見込みとして、データを可能な限り元の状態に戻す作業を進めている。
一方、音声認識アプリ「UDトーク」の公式Xアカウントは、IDCFクラウド側から「データの復元は難しい」との連絡を受けたと説明。別のクラウド基盤で環境を再構築し、手元にあるデータから復元する方針を示している。
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