世界のハイテク株が急落、エヌビディアやテスラなどが打撃──その要因は? | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

世界の半導体やメモリー大手の株価が下落し、株式市場全体にも売りが広がった。より急進的な利上げ観測が広がる中、アナリストらは、マイクロンテクノロジーの決算発表を前にした「不安」を指摘している。

米国時間6月23日の時間外取引(プレマーケット)でナスダックは2.8%安となり、エヌビディア(2.8安)が同指数の下落を主導した。これにインテル(7.3%安)、AMD(7.2%安)、ブロードコム(3.9%安)、テスラ(2.7%安)、アルファベット(1.9%安)が続いた。

欧州市場では、ストックス欧州600指数とドイツの代表的な株価指数であるDAXの双方が約1%下落した。こちらも半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズ(5.5%安)が全体の下げを主導している。

韓国では、時価総額で国内トップ2を占めるサムスン電子とSKハイニックスの株価がそれぞれ約12%安と急落し、同国の代表的な株価指数であるKOSPIも約10%下落した。

マイクロンの決算発表(24日)を前にした「不安」

JPモルガンのアナリストらは23日、時間外取引で株価が9%以上下落したマイクロンの決算発表(24日)を前にした「不安」が、売りの引き金になった可能性があると指摘した。同社の動向は、AI需要のバロメーターとみなされている。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリストであるダン・アイブズは、マイクロンの決算を前に、「主要なメモリー半導体関連株の取引で神経質な動きが強まっている」と指摘した。また、AI需要に支えられたハイテク株取引は「まだ野球で言えば3回表の序盤」にすぎないものの、世界的な株式市場は「根性が試される局面」を迎えていると述べた。

CMEグループのFedWatchツールによると、市場は今年12月までに50ベーシスポイントの利上げが行われ、金利が4%から4.25%に上昇する可能性を織り込みつつある。先週の時点では25ベーシスポイントの利上げが1回行われると予想されていた。

23日もスペースXの続落傾向が続くかどうかに注目が集まる。イーロン・マスク率いる同社の株価は22日に約16.4%安と急落したのに続き、23日の取引序盤にもさらに2.6%下落した。この3日間にわたる値下がりによって上場後の上昇分はほぼ帳消しとなった。スペースXがさらに売り込まれれば、株価は上場初日の初値である150ドルも割り込む可能性がある。スイスクオートのアナリストであるイペック・オズカルデスカヤはロイターに対し、同社が社債の発行を決めたことでAIインフラへの過剰投資の懸念が再燃した可能性があると述べた。

メモリー半導体の供給が需要を上回りかねない懸念

AIインフラに対する投資額が急増する中、投資家の間ではメモリー半導体の供給が需要を上回るのではないかとの懸念が一段と強まっているようだ。マイクロン、サムスン、SKハイニックスなどの半導体メーカーは、AIデータセンターからの需要急増に対応するため増産を進めてきた。また、イラン紛争に伴う原油価格の上昇も世界市場の足かせとなっており、米国の消費者物価とインフレ率を3年ぶりの高水準に押し上げている。

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(forbes.com原文)