Anthropic(アンソロピック)は6月19日、開発者向けAIツール「Claude Code」の有料プラン「Claude Code Pro」および「Max」の一部ユーザーを対象に、誤った週次利用制限が表示される不具合が発生していたことを明らかにした。同日午前11時50分(日本時間)までに問題は修正されており、影響を受けた全ユーザーに対して5時間制限と週次制限のリセットが実施された。
今回の不具合は、Claude CodeのProおよびMaxプラン契約者の約3%に影響を及ぼした。一部のケースでは、実際には利用制限に達していないにもかかわらず、メッセージの送信がブロックされる事態も発生していた。
Anthropicは声明で「本日早朝、Claude Code MaxおよびProユーザーの約3%が、誤った週次利用制限の表示を引き起こすバグに遭遇し、一部のケースではメッセージの送信がブロックされました。この問題は修正済みであり、影響を受けたすべてのユーザーに対して5時間制限と週次制限をリセットしています。ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と説明した。
同社は影響範囲を特定した上で、対象ユーザーに対する制限リセットを完了しており、現在は通常通りのサービス提供が行われている。
一方、Anthropicは前日の17日(米国時間)に、AIデザインツール「Claude Design」の大規模アップデートを発表したばかりだ。Claude Designは4月からベータ版として提供が開始され、リリース初週に100万人以上のユーザーが利用を開始した注目のサービスである。
今回のアップデートでは、Claude Codeとのシームレスな連携強化が図られた。具体的には、両ツール間で作業内容を同期させたまま移動できる機能が追加され、/design-syncコマンドを使用してデザインシステムを取り込み、Claude Designで構築したデザインをClaude Codeに引き継ぐことが可能になった。
また、デザインシステムのインポート機能が再構築され、GitHubリポジトリ、デザインファイル、画像などのアップロードを通じて、複数のデザインシステムを取り込めるようになった。これにより、組織のデザインガイドラインに沿った統一的なデザイン作業が容易になる。
さらに、Claude Design、チャット、Claude Cowork、Claude Codeの各サービス間で利用制限が共有される仕組みに変更され、多くのユーザーにとって制限に達する頻度が減少するとしている。
Claude Designは、Claude Pro(月額20ドル)、Max(月額100ドル〜)、Team、Enterpriseの各プランで利用可能で、PDFやPowerPointへのエクスポート機能に加え、Adobe、Base44、Canva、Gamma、Lovable、Miro、Replit、Vercel、Wixなど多数の外部ツールとのコネクタが用意されている。Anthropicは今後さらに連携先を拡大する予定だ。
Anthropicは、OpenAIやGoogleなどと競合する生成AI分野の主要プレイヤーとして、法人・開発者向けサービスの拡充を加速させている。Claude Codeはソフトウェア開発に特化したAIアシスタントとして、GitHubのCopilotなどと競合する位置づけにある。
今回の利用制限の不具合は、影響範囲が限定的であり、かつ迅速に修正・リセット対応が行われたことから、サービス全体への信頼に大きな影響を与える可能性は低いとみられる。しかし、有料プランユーザーに対するサービス中断は、企業の開発ワークフローに支障をきたすリスクを伴うため、Anthropicには再発防止に向けた取り組みが求められる。
同社は今回のインシデントについて、影響を受けたユーザーへの個別通知や詳細な原因分析の結果については現時点で公表していない。