Gotcha Gotcha Gamesは6月12日、閉鎖を告知していた「ツクールwebフォーラム」について、アーカイブ化に向けた検討をしていると発表した。同サイトは「RPGツクール」シリーズの公式フォーラムで、ゲーム開発にまつわるさまざまな情報やアセットがユーザーから寄せられていた。
「RPGツクール」シリーズは、プログラムの知識がなくてもRPGを制作できる国産のゲーム制作ソフトだ。国外では「RPG MAKER」の名で知られている。1990年に原点となるゲームコンストラクションツール「RPGコンストラクションツールDante」が登場。「RPGツクール」としては、1992年に「RPGツクールDante98」がリリース、以降は「RPGツクール2000」「RPGツクールMV」「RPGツクールMZ」などが公開。さらに2023年にはゲームエンジンUnityをベースとした「RPG Maker Unite」も公開された。そして2026年にはHD-2D風の奥行きある「P2D」表現が可能な最新作「RPGツクールU2U」が発表されている。
『RPGツクールMZ』
そんな「RPGツクール」シリーズの公式コミュニティである「ツクールwebフォーラム」および英語圏向けの「RPG Maker Forums」について、シリーズの現開発会社であるGotcha Gotcha Gamesは6月11日、両サイトを年内に閉鎖することを発表した。これは新たな公式フォーラム「RPG MAKER GUILD」への移行に伴う措置だと説明している。
旧フォーラムはすでに6月11日より新規アカウントの登録を停止しており、6月18日をもって投稿およびアカウント関連機能も停止される。その後は閲覧専用となり、12月11日にサイトは完全に終了し、以降はアクセスできなくなると伝えた。旧フォーラムのアカウント情報や投稿はすべて削除され、新フォーラムには引き継がれないという。そのため、保存したい投稿やコンテンツがある場合は、フォーラム終了前に各自でバックアップを取るようにと同社は伝えていた。
ちなみに、旧フォーラムサイトは「ツクール」シリーズの海外販売を担当してきた「KOMODO(旧Degica Games)」が運営をおこなってきた。新フォーラム「RPG MAKER GUILD」は、Gotcha Gotcha Gamesが運営を担当するとしており、コミュニティ管理を開発元自らが手がける体制へと移行した格好だ 。なお、旧フォーラムの終了に伴って、KOMODO Store(KOMODO Plaza)で購入したツクール関連製品の内容やサポートについての影響はないとのこと。
『RPG Maker 2000』
こうした発表に対して、「ツクール」ユーザーからは批判の声があがっていた。「ツクール」シリーズは長年にわたるコミュニティの情報共有によって発達してきた歴史があり、公式フォーラムで共有されたQ&Aやノウハウは同エンジンの貴重なマニュアルとなっていた。また、フォーラムには有志が作成したアセットやプラグインも数多く投稿されている。フォーラムの閉鎖により、数十年にわたって築かれてきた情報資産がすべて破壊されるとして、主に海外の「ツクール」ユーザーを中心に反対する声が寄せられていた。
こうした反応を受けてGotcha Gotcha Gamesは6月12日、従来に伝えていた方針を変更し、「ツクールwebフォーラム」および「RPG Maker Forums」のコミュニティ資産について、現在アーカイブ化の方法を調整していると発表した。
コミュニティと、皆様の大切な資産を守るために貴重なご意見をお寄せくださりありがとうございます。
現在、RPG Maker ForumsおよびツクールWEBフォーラムのコミュニティ資産について、アーカイブ化の方法を調整しております。
できるだけ早くご案内できるよう努めてまいります。 pic.twitter.com/YH9Yfl48TC
— ツクール開発部 (@tkool_dev) June 12, 2026
なお開発チームは当初、共有知識へのアクセスを失うことが大きな損失であることは十分認識しているとしたうえで、各投稿の著作権はその投稿者に帰属しており、運営者がユーザーコンテンツを代替で移行したり、新しいフォーラムに再投稿することは出来ないと説明していた。
アーカイブ化の具体的な構想はまだ明かされていないものの、同社は出来るだけ早いうちに案内を出すと伝えている。運営チームは現在、権利を侵害しないかたちで過去の資産をアーカイブ化できるよう、解決策を出し合っているさなかだという。どのようなかたちで「ツクール」の資産が保護されるのか、続報が待たれるところだ。