AIとインターネットの次章。 Interop Tokyo 2026、いよいよ明日開幕|FINDERS|あなたのシゴトに、新たな視点を。

2026年6月10日(水)から12日(金)まで、千葉・幕張メッセで、国内最大級のインターネットテクノロジーイベント 「Interop Tokyo 2026」 が開催される。

1994年の日本初開催以来、Interop Tokyoは、インターネット技術の進化とともに歩んできたイベントである。会場では、ネットワーク、AIインフラ、データセンター、クラウド、セキュリティ、宇宙、デジタルメディアなど、いま社会を支える技術領域の最新動向を、展示や講演、実証を通じて体感できる。

FINDERSではこれまで、「AI、宇宙、データセンターの現在地。Interop Tokyo特集」として、Interop Tokyo 2026の見どころを複数回にわたり紹介してきた。開幕を明日に控えたいま、改めて今年のInterop Tokyoを読み解くうえで押さえておきたい視点を整理したい。

AI前提社会で、インターネットはどこへ向かうのか

今年のInterop Tokyo 2026のテーマは、「AIとインターネットの次章」。

生成AIの普及により、企業活動、研究開発、行政、メディア、産業インフラのあり方は大きく変わりつつある。AIを活用するには、膨大なデータを処理する計算資源が必要であり、その背後にはデータセンター、電力、通信、冷却、セキュリティといった複数の基盤がある。AIは単体のアプリケーションではなく、社会全体のインフラを再設計する力として捉える必要がある。

FINDERSでは5月、Interop Tokyo実行委員長である村井純氏へのインタビューを掲載した。村井氏は、AI前提社会においてインターネットが担う役割、そして宇宙空間まで含めたデジタルインフラの拡張について語っている。AIが日常や産業の前提となるなかで、ネットワークは単に情報を運ぶものではなく、社会の設計思想そのものに深く関わる存在になりつつある。

今年のInterop Tokyoでは、こうした問題意識が展示、講演、特別企画の各所に反映されている。


初開催となる 「AI NATIVE EXPO」 は、Interop Tokyo の会場を拡大し、HALL 3 全面で開催される。


基調講演をはじめとした 「AI NATIVE EXPO」 セッション会場も HALL 3 内に設置された。

宇宙、データセンター、放送インフラ。Interopが扱う領域はさらに広がる

今年の注目企画の一つが、「Internet x Space Summit」 である。テーマは 「デジタルインフラストラクチャーが拓く月面社会」。宇宙開発が一部の専門機関だけのものではなく、通信、測位、観測、月面社会、データ流通といった産業基盤と結びつきはじめるなかで、インターネット業界と宇宙業界の接点を探る場となる。

また、「Data Center Summit」 では、AI時代の社会基盤として急速に存在感を増すデータセンターの最前線が扱われる。生成AIの進化によって、データセンターは電力、設備、ネットワーク、運用までを含めた大きな転換点を迎えている。FINDERSでは、東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授の江崎浩氏と、Interop Tokyoを運営するナノオプト・メディア代表取締役社長の大嶋康彰氏による対談を通じて、「ワット・ビット連携」 やデータセンターの分散化、冷却、エネルギー問題などを紹介した。

さらに、放送インフラのIP化も見逃せないテーマである。ShowNet Media over IP特別企画では、全国13の放送局とShowNetが連携し、映像・音声などのリソースをIPネットワークで共有・活用する実証実験 「ShowNet Media-X」 を実施する。放送局ごとの設備や運用を越え、IPネットワークによってメディアインフラをどう再構成できるのか。その変化は、放送業界に限らず、企業の映像配信、イベント運営、遠隔制作、災害時情報発信にも関わる論点である。


準備が進む展示会場内の様子


リハーサルが行われている基調講演会場

「実際に動いているところが見たい」 から始まる技術の現在地

Interop Tokyoを象徴する存在が、会場内に実際のネットワークを構築する 「ShowNet」 だ。出展社から提供された約2300の製品・サービスと、約800名のエンジニアが幕張メッセに集結し、会場全体をインターネットに接続する実稼働ネットワークを構築する。

「I know it works because I saw it at Interop.」 という言葉に象徴されるように、Interopの価値は、単に新製品やキーワードを知ることではない。実際に動いている技術を見て、触れ、議論することで、社会実装に向けた課題や可能性を確認できるところにある。

AI、宇宙、データセンター、メディア、セキュリティ、クラウド、エッジ。個別に語られがちな技術領域は、いま互いに強く結びつきはじめている。Interop Tokyo 2026は、その接続点を会場で確かめるための3日間となるだろう。

[関連記事]  AI、宇宙、データセンターの現在地。Interop Tokyo特集

「AIとインターネットの次章。」Interop Tokyo 2026 が 6/10より幕張メッセで開催
https://finders.me/kqFQxAhY0ktcDdcDJw

「社会をゼロから作り直せるからこそ、本質を考え直せる」 村井純氏が語る 「AI前提社会」 とInterop Tokyoが宇宙に取り組む理由
https://finders.me/kqFQxAhOb2CLN7bTEw

放送インフラのIP化はどこまで進んだのか。Interop Tokyo 2026 「Network × Media Summit」 から見える放送現場の変化
https://finders.me/kqFQxAidEx0RHO81Bw

巨大産業へ拡大するデータセンター市場 AI前提社会における 「ワット・ビット連携」 とは
https://finders.me/kqFQxAhO7NaNyrCIPQ

Interop Tokyo 2026
会期:2026年6月10日(水)〜12日(金)
会場:幕張メッセ 国際展示場 展示ホール3〜8/国際会議場
主催:Interop Tokyo 実行委員会
運営:一般財団法人インターネット協会/株式会社ナノオプト・メディア
参加費:展示会・講演はオンライン登録制、無料。Interop Tokyo カンファレンスは有料
公式サイト
https://www.interop.jp/