(CNN) SNSでニュース番組などを配信している親パレスチナの米国人ハサン・パイカー氏(34)とおじのチェンク・ユガー氏が、英国の入国許可を取り消された。この措置をめぐって言論の自由を擁護する立場からは批判が噴出している。
2人は今週ロンドンで開かれる大規模イベント「サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)」や、名門オックスフォード大学の討論会で講演する予定だった。
英内務省はCNNの取材に対し、両氏の電子渡航認証(ETA)を取り消したことを確認。「英国における両氏の存在は、公共のためにならない可能性がある」と述べ、「個人が英国の社会に及ぼし得る潜在的リスク評価のみに基づく」判断だったと説明した。その上で、「それでも英国への渡航を希望する場合、ビザの申請を選択することもできる」と付け加えている。
パイカー氏は5月31日、英政府に「ビザを取り消された」とX(旧ツイッター)に投稿。6月1日にはCNNの取材に対してイスラエルと英国を強く批判し、「民主主義の真の危機」と位置付けた。

パイカ―氏のおじのチェンク・ユガー氏は、オンラインの政治番組を立ち上げた/Sam Barnes/Sportsfile/Getty Images
ユガー氏は、ロンドン行きの航空機に搭乗しようとした際、渡航が阻止されたことを知ったと述べ、「私はイスラエル批判を理由に禁止された。我々はもはや自由ではないのか? 他国のための、我々自身の政府による西側市民の弾圧だ」とXに書き込んだ。
英メディアは1日にシャバナ・マフムード内相が両氏のETAを取り消したと報道。ユガー氏については「反ユダヤ主義を悪化させるリスク」が渡航を禁止する理由の一つだったとタイムズ紙は伝えている。
中東情勢に詳しい専門家のルイス・ターナー氏は、英政府がイスラエルの国家政策を批判する人物の入国を禁止しているようだと指摘し、今回の決定は表現の自由にとっての「危険な前例」になると警告した。