ChatGPT広告にソフトウェア企業が殺到している | Business Insider Japan

ChatGPTの週間ユーザー数が10億人に迫る中、広告主は大きなビジネスチャンスを見出している。AIマーケティングスタートアップのプロファウンド(Profound)の主任アナリスト、ジャスマン・シン(Jasman Singh)氏はBusiness Insiderに対し、同社の顧客はChatGPTを「テクノロジー史上最大級の広告プラットフォームの一つ」と捉えていると語った。

ChatGPTはTikTok、X、グーグルとは異なる

シン氏がプロファウンドのオプトインユーザーのデータセットから6万6000件のChatGPT広告掲載を調査したところ、ソフトウェア広告が溢れていることがわかった。

ChatGPTはサンセットランプや自撮り棒といったTikTok(ティックトック)風の広告で埋め尽くされているわけではない。シン氏が分析した広告のうち、ソフトウェア企業が34%を占め、最も大きな割合を占めている。また、クリエイター、デザイン、メディアツールの広告がさらに15%を占める。

シン氏はこれがChatGPTの利用実態と一致していると述べた。ChatGPTを情報収集や買い物に使う人もいるが、同氏が確認したプロンプトの約40%は仕事関連のものだった。ChatGPTは、ユーザーが何か作業を進める際にチャットボットの助けを求めると、広告を表示する。

「広告主とその顧客に販売するソフトウェアの種類は、実際には顧客の業務を支援するソフトウェアツール群に関するものが中心だ」とシン氏は語った。

A chart showing ChatGPT's top ten advertisers as recorded by the ad-tech startup Profound from March 25 to April 27, with Hubspot in the number one slot.プロファウンドの分析によるChatGPTの広告主トップ10。Courtesy of Profound

OpenAIはユーザーの検索意図を考慮しているようだとシン氏は述べた。データの中で、「水着を買う」といった購買意図のある質問は、情報収集やコンテンツ作成を目的とした質問よりも、広告が表示される可能性がわずかに高いことが分かった。ただし、それはわずかな差に過ぎない。商業的な検索クエリに広告を大量表示するグーグルとは全く異なる。

シン氏はまた、ChatGPTのプロンプトのうち広告が表示されるのは1〜2%に過ぎず、広告を含むChatGPTの会話のうち83%は広告が1件のみだったと述べた。これは容易に変わる可能性がある。現時点では、OpenAIは製品を過剰な宣伝で埋め尽くすことを避けている。

ChatGPTで広告が表示されない?その理由はこれだ

5月中旬、イギリスの広告テクノロジー企業アドセナ(Adthena)は、チャットボットの動作を測定するため、ChatGPTに9万件のプロンプトを送信した。

アドセナの調査によると、「購入」を含む形式のプロンプトでは15%の確率で広告が表示され、「ベストX」(12%)、「近くのサービス/設置業者」(10.3%)、「X vs Y」(8.5%)を上回った。例えば、「中古の電気自動車を購入する」と入力した場合、「中古テスラ vs 中古ルーシッド」で検索した場合よりも、広告が表示される可能性が高くなる。

アドセナの最高マーケティング責任者、アシュリー・フレッチャー(Ashley Fletcher)氏は、このアプローチは理にかなっていると述べた。大規模言語モデルとのプライベートな会話においては、ユーザーもその方法を好むだろうからだ。

旅行に関しては、ChatGPTはグーグルによく似ている。フレッチャー氏は、旅行関連の質問では衣料品や家電製品の質問よりも、より多くの広告主の広告が表示されることを発見した。エクスペディア(Expedia)、エアビーアンドビー(Airbnb)、ヒルトン(Hilton)、ロイヤル・カリビアン(Royal Caribbean)など、31もの異なる広告主を確認した。

一方で、健康分野では広告がほとんど見られなかった。「遠隔医療なし、処方薬なし、GLP-1なし、大手保険会社なし」とフレッチャー氏は記した。これがChatGPTとグーグルの広告配信との最も大きく異なる点だった。

ユーザーにとっても広告主にとっても、ChatGPTの広告ツールはまだ流動的な状態にある。Business Insiderの取材中に、フレッチャー氏はOpenAIの広告マネージャーページを更新したところ、朗報を得た。アドセナの広告掲載申請が承認されたのだ。