それ以前を振り返ると、1999年にもIPOが急増しています。インターネット技術の普及拡大が加速するなか、企業が先を争うように株式公開へと向かったドットコムバブルの絶頂期。数百社が上場を果たし、その先陣を切ったのがいま時価総額世界首位のエヌビディア(Nvidia)でした。
しかし、その熱狂もやはり長続きせず、翌年からドットコムバブルの崩壊が始まり、時代の寵児と呼ばれたシスコ・システムズ(Cisco Systems)やインテル(Intel)が当時の株価水準を取り戻すに至ったのはごく最近のことです。

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さて、投資家たちは足元でスペースXやオープンAI、アンスロピックの連続IPOからどうにか分け前を得ようと躍起になっているわけですが、半導体銘柄にけん引される株式市場の好調と相まって高まりつつある熱狂ないし高揚感が、過去と同じように破たんへとつながるリスクをどれほど警戒すべきなのでしょうか。
まずは現在と過去の類似点と相違点を比較してみましょう。
IPO件数:2026年は1999年や2021年の活況には及ばない見通し。金融大手ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)の予測は年間100件。投資分析プラットフォームのリフレキシビティ(Reflexivity)のデータによれば、1999年は457件、2021年は1035件だった。調達額:2026年は史上最高額を更新する可能性あり。投資信託評価機関モーニングスター(Morningstar)によれば、「3社合計の調達額は1000億ドルを超え、2000年以降にベンチャーキャピタルが出資してIPOに至った事例のイグジット(投資資金回収)総額を上回る可能性」があるという。市場集中度:米銀大手バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)のマイケル・ハートネット氏によれば、AI関連の時価総額上位10銘柄が市場全体に占める割合は、足元で約40%。年内実施予定のIPO銘柄が加わると、約50%まで上昇する。1880年代の「鉄道バブル」期に鉄道銘柄が占めた63%を除けば、市場最高水準となる見通し。市場全体のバリュエーション:S&P500種構成銘柄の景気循環調整後PER(CAPEレシオ)は現在のところ41倍で、2021年のSPACブーム期を上回り、ドットコムバブル期の2000年に記録した史上最高値に迫っている。スペースXらの連続IPOがバリュエーションをさらに押し上げる可能性も。
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ビジネスインサイダーの取材チームが5月22日に取材した複数の市場関係者によれば、IPOを取り巻く現在の環境は2021年より1999年に近いとのこと。
資産運用会社ヤクトマン・アセット・マネジメント(Yacktman Asset Management)のモリー・ピエロニ氏はこう指摘します。
「バリュエーションが常軌を逸した水準まで上昇した1999年を思い起こさずにはいられません。スペースXが売上高の150倍に相当する(1兆7500億ドルという)評価額を正当化するには、今後10年間にわたって毎年売上高を倍増し続ける必要があるのです」
ただし、バリュエーションを脇に置いた場合、スペースXやオープンAI、アンスロピックらが現時点で展開している事業の収益や長期見通しは、1999年に上場した企業に比べるとはるかに堅固な中身であり、単純に比較するのは難しいとピエロニ氏。
一方、富裕層の一族向けに資産管理・運用サービスを提供するファミリーオフィス、ザ・パトリアーク・オーガニゼーション(The Patriarch Organization)創業者のエリック・シファー氏は「高水準のバリュエーションに対して投資家は警戒を怠るべきではない」と前置きしたうえで、イラン戦争に由来するインフレ圧力が解消すれば、株式市場はさらなる活況に向かう可能性もあると指摘します。
「企業は事前の見通しを上回る勢いで業績を伸ばし続けています。そして、相場を動かすのは結局収益なのです」

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注目すべきこの動き:デルの意外な株価急騰
デル・テクノロジーズ(Dell Technologies)の直近1年間の株価推移。William Edwards/Business Insider
米ウォール街の大手金融機関3社、エバーコア(Evercore)、シティ(Citi)、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)が本日の決算発表を控えて強気の見通しを示したことを受け、デル・テクノロジーズ(Dell Technologies)の株価は5月22日に17%の急上昇を記録しました。
デルはエヌビディア(Nvidia)製GPU(画像処理装置)チップを搭載したサーバーを販売しており、先週発表されたエヌビディアの好決算(同社の株価にはさほどの値動きが見られませんでしたが)はデルにとっても追い風になると見られます。
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