獲得賞金を上乗せし、府中への最後の切符を掴んだ2頭。三冠馬の初年度産駒は、史上初の父子3代無敗制覇を、名牝の初仔は陣営の連覇を懸けて、栄冠を目指す。
王道か、裏道か。
風薫る山頂へのルートは1つではなく、その険しさも異なる。
若駒たちが覇を争うダービーへの最短経路は、やはり皐月賞だろう。過去10年で出走馬が7勝17連対。圧倒的な実績だ。
他の前哨戦と何が違うのか。歴代最多のダービー6勝を誇る武豊騎手へ、かつて問うたことがある。答えはシンプルだった。
「レベルが違う。普通に考えると、皐月賞に出られたら出るのに、出てないわけだから」
そんなレジェンドの金言に反論するつもりなどない。ただ、今年は特筆すべき「レベル」の行路があった。京都新聞杯だ。
そもそも、狭いながらも登竜門として名高い。秋から春へ移設された2000年以降で、アグネスフライト、キズナ、ロジャーバローズの3頭が頂点を極めた。いまだにダービー馬を出していない青葉賞やプリンシパルSとは一線を画す。
例年より水準をさらに高めたのは、逸材ベレシートの参戦に他ならない。2月の共同通信杯で頭差の2着。3着のロブチェンと1着のリアライズシリウスが皐月賞でワンツーフィニッシュを果たしただけに、好走の価値はより高まった。
その大本命馬を抜き去り、レース史上最速の2分9秒9で走破したのがコンジェスタスだった。しかも3戦3勝だ。ラテン語で「雄大雲」と命名された大駒は一躍して、クラシックロードに風雲急を告げる存在になった。高野友和調教師も胸を張る。
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