Microsoftは、Webブラウザ「Edge」のデスクトップ版とモバイル版で、AIアシスタント「Copilot」がユーザーの閲覧履歴を長期的に記憶し、ブラウジング体験を「手助けする」機能を拡大すると発表した。
MicrosoftはゲーミングプラットフォームのXboxへのCopilot搭載を見送る一方で、Webブラウザ「Edge」へのAI統合は積極的に進めている。
同社は5月13日(米国時間)のブログ投稿で、CopilotとEdgeの連携をさらに広げると明らかにした。これまでデスクトップ版で提供してきた機能を、モバイル版のEdgeにも展開する。
Copilotは閲覧履歴をもとに、状況に応じた提案やヒント、ガイドを表示する。Microsoftによれば、開いているタブの内容をスキャンして選択肢を比較し、要点を抜き出して、ツールを切り替えることなく答えを返せるという。
Microsoftがブログに掲載したスクリーンショットや動画では、過去の買い物履歴を思い出させるチャットのダイアログが表示される例や、ブラウザのタブにある情報を音声ポッドキャストに変換する機能などが紹介されている。
MicrosoftはEdgeのCopilotについて、ユーザーが有効にしたときだけデータにアクセスし、「体験の改善に必要なもの、またはパーソナライズ設定でユーザー自身が提供を選んだものだけを収集する」と説明する。ただしプライバシーへの懸念は根強い。AI機能はオプトアウトできるものの、同社のデータ取り扱いを信用しないユーザーもいる。
Microsoft自身もサポートページで「エージェント型ブラウジングを使い始める際は、機微な情報や個人情報を入力しないよう注意してほしい」と警告しており、金融・銀行取引や社会保障番号、医療記録などを例に挙げている。
Copilotで変わるWebブラウジング
今回の変更の核心は、Copilotがユーザーの操作を記録し、それを積み重ねていく点にある。必要なときに開くポップアップ型のアシスタントではなく、ブラウジング中つねに寄り添う存在へと変わる。Microsoftがかつて投入し、さんざんからかわれたマスコット「クリッピー」とは違うアプローチだ。
Microsoftは「Copilotはユーザーが取り組んできた作業を覚えているので、一からやり直す必要がない。使えば使うほど便利になり、パーソナライズされていく」と説明する。
こうした自動的な介入とは別に、Edgeユーザーはブラウザ右上のボタンからCopilotをチャットボットとして呼び出せる。一方でMicrosoftは、ブラウザ内で操作を実行できた「Copilot Mode」を廃止する。同機能は名称を「Browse With Copilot」に変更した。
Browse With Copilotには、表示中のコンテンツからクイズや学習ガイドを作る機能や、最近の閲覧履歴をカテゴリ別に整理する機能もある。新しいタブのランディングページも用意され、Copilotのチャットがより分かりやすく組み込まれた。
こうした機能を、ユーザーは本当に求めているのだろうか。Copilotはこれまで、ChatGPTやAnthropicのAIモデルの熱狂とは無縁だった。AI時代にあってオンラインのプライバシーやデータ収集への懸念は最大級の関心事であり、「閲覧データにアクセスするツール」を受け入れる人がどれだけいるかは見通せない。
もっとも、すでにEdgeを使っている人であれば、この段階ではCopilotとそれなりに共存できているはずで、AIサービスの中に便利な機能を見いだすかもしれない。
Amazonで現在開催中のセールを見る
Amazonのアソシエイトとして、CNET Japanは適格販売により収入を得ています
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。