巨額のAI投資の裏でマイクロソフトがベテラン社員に提示した「早期退職パッケージ」の詳細【社内文書を入手】 | Business Insider Japan

■VRP給付パッケージには何が含まれているか?

VRP医療保険延長

VRP参加者は、退職後最長5年間、本人および扶養家族を対象に、マイクロソフトの医療・歯科・視力保険、およびウェルビーイングプログラムへの継続的なアクセスを受けられる場合がある。

1年目:マイクロソフトが補助

2〜5年目:VRP参加者が月額保険料を負担

保険の適用は、個人の状況やタイミング(メディケアやその他の保険オプションへの加入資格を含む)によっては、退職日から5年を待たずに終了する場合がある。

一時金の現金支払い

退職後に支払われる一時金の退職金は、以下の通りとする:

レベル64以下の従業員:マイクロソフトへの通常勤務6カ月ごとに基本給1週間分、最低8週間・最大39週間。

レベル65〜67の従業員:マイクロソフトへの通常勤務6カ月ごとに基本給2週間分、最低8週間・最大39週間。

株式報酬の継続的な権利確定

退職日以降、未確定株式報酬の予定された権利確定が6カ月間継続される。

VRP参加者の継続勤務年数が24年以上の場合、この6カ月の継続権利確定期間は12カ月に延長される。

株式プランの退職扱い

VRP参加者の直近の採用日が2023年8月1日より前であり、未確定のストックアワードが適格な「退職(Retirement)」後も継続的なベスティングを規定しており、かつ退職日時点で(1)64歳である、または(2)15年間の継続勤務を条件に55歳に達する1年以内のいずれかに該当する場合、当該参加者はすべての未確定ストックアワードについて、アワード契約に定める退職の年齢・勤続要件を満たしているものとして扱われる。

これにより、退職日の1年以上前に付与され、アワード契約の条件に基づく退職ベスティング(一般的に非SSAアワード)の対象となる未確定ストックアワードについては、予定どおりのベスティングが継続される。アワード契約に定めるその他すべての退職要件は、引き続き満たす必要がある。

■VRPの手続きとスケジュールは?

この一回限りのプログラムには、以下に示す具体的かつ固定されたスケジュールがある。

[Business Insiderは、長さとわかりやすさのために一部の事務的な期限を省略した]

7月1日:VRP参加者のマイクロソフト最終勤務日。

7月2日:VRP参加者のマイクロソフト雇用終了日。

■VRPは今後も実施される予定があるか?

この質問が出る理由はよく理解できる——自分の将来を考えるとき、明確な答えを求めるのは自然なことだ。

現時点では、別の自発的退職プログラムを実施する計画も約束もない。これは一回限りの特別な施策だ。

■VRPは対象外の従業員にどのような影響を与えるか?

VRPは対象従業員向けの一回限りの任意プログラムだ。対象外の場合でも、同僚がVRPを利用してマイクロソフトを退職することで、チームに変化が生じる可能性がある。VRPの対象資格は、その他の人員変更に関する意思決定に影響を与えるものではない。組織および人員に関する決定は引き続きビジネスの優先事項とニーズに基づいて行われ、VRPの対象資格によって決まるものではない。

■VRPの対象者は誰で、対象資格はどのように決定されたか?

対象資格は、アメリカの従業員全体に一貫して適用される客観的かつ事前に定められた基準に基づいており、プログラム開始前に確定されている。マネージャーやリーダーが対象資格を決定するものではない。

VRPの対象となるためには、従業員は以下の要件を満たしている必要がある:

販売・サービスインセンティブプラン(S、T、D、V、M、またはP(P2を除く)プラン)の対象外である、アメリカ給与システム上のレベル67以下のマイクロソフト従業員、および年齢と勤続年数の合計(2026年6月30日時点、それぞれ最も近い整数に四捨五入)が70以上となる従業員(70ルール)。

この目的において、勤続年数にはマイクロソフトにおける非連続的な勤務期間、ならびにマイクロソフトまたはその子会社による買収直前から買収日まで継続して被買収企業の従業員として勤務した期間が含まれる。

マイクロソフトまたはその子会社による買収以前に、被買収企業において雇用が中断された期間より前の勤務は算入されない。

また、従業員は在籍中または承認済みの休職中であり、良好な雇用状態(自主退職または非自発的な離職通知を受けていない状態)を維持していること、かつ離職日である2026年7月2日まで引き続き良好な雇用状態を保つことが条件となる。

■なぜ対象外となる条件が設けられているのか?

本プログラムは、勤続年数と職務構造の両面において、今会計年度内に資金を確保した一回限りの退職支援制度に適合する限られた対象者を念頭に、意図的に設計されたものである。販売インセンティブプランに基づく職務は、報酬体系および会計上のコミットメントが根本的に異なるため、本プログラムへの組み込みは実現不可能と判断された。また、すでにポジション廃止(レイオフ)の通知を確認した受けているものの、まだ離職していない個人(例えば、退職日が未到来の場合や休職中の場合)はVRPの対象外となる。

この極めて少数の対象者はすでに退職金給付を受ける資格があるため、VRPの対象とはならない。

■なぜ本プログラムはアメリカの従業員のみを対象としているのか?

VRPが米国の従業員に限定されている理由はいくつかある。

第一に、プログラムの条件を満たす従業員の大多数がアメリカに在籍しており、最も大きな効果が見込まれるためである。第二に、パッケージの設計がアメリカ固有の事情、特に医療保険に関する状況を反映している点が挙げられる。アメリカでは、メディケア(一定の年齢に達したアメリカ人に保障を提供する連邦政府プログラム)の受給資格を得るまでの医療保険の空白期間に対する不安から、退職を先延ばしにしている従業員が少なくない。

VRPの主要な特徴の一つが、この空白期間を軽減または解消することを目的とした、医療保険への継続的なアクセス支援だ。

最後に、この前例のないプログラムを設計・実施することの複雑さから、単一国でのロールアウトに集中することにした。”