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この問題を指摘するセキュリティコンサルタントのThat Privacy Guy氏のブログ記事
一部デバイスの「Google Chrome」が、ユーザーの許可なく約4GBものファイルをダウンロードしている――という話が一部で話題になっています。編集部では確認できませんでしたが、macOS環境で報告されているようですね。
このファイル(OptGuideOnDeviceModel/weights.bin)の正体は、オンデバイスで動作する小型AIモデル「Gemini Nano」に関するものです。日本でも展開されている「Chrome」のAI機能「Gemini in Chrome」の一部や、フィッシング検知などをはじめとするセキュリティ機能、オンデバイスモデルをWebサイト・アプリで使えるようにする「Prompt API」などのために自動で導入されているようですね。
大型・高性能なクラウドの「Gemini」と比べ、こうした比較的小型なオンデバイスモデルには、以下の利点があります。
クラウドのコストがかからない。空いているデバイスのリソースで十分に動作する
►「Chrome」は何億ものデバイスで動作するため、ほんの少しの削減でも全体では大きなインパクトになる
►金銭的節約だけでなく、環境保護にもつながるデータがデバイスの外部に送出されない
►オフラインでも動作する
►プライベートな情報も扱える
►通信にかかる時間を削減できるため、応答が高速
とはいえ、リソースの限られた、とくに小型ノートPCやタブレットPCで4GBものディスク領域を同意なく占有されるのはちょっと困りますよね。ユーザーがこのファイルを手動で削除しても「Chrome」が自動で再ダウンロードするため、実質的に拒否できない仕組みになっているのも気にかかります(後述しますが、実は制御オプションが提供されているそうです)。透明性に欠けるだけでなく、ユーザーの選択をないがしろにしているのではないでしょうか。
この件に関し、Googleの中の人、Parisa Tabriz氏は『オンデバイスAIは、私たちの開発者およびセキュリティ戦略の核心である』と述べています――必要不可欠なものだからやめないよ、ということでしょうか。
We’ve seen some questions about Gemini Nano on@googlechrome, so I want to clarify a few things.
On-device AI is core to our developer & security strategy. 🧵
— Parisa Tabriz (@laparisa)May 6, 2026
リソースが不足している場合、モデルは自動的にアンインストールされるとのこと。不要であれば、設定画面(chrome://settings/system)でオンデバイスAIを無効化することもできるとしています。
不服なら設定画面(chrome://settings/system)でオンデバイスAIを無効化できる