「私がClaudeを解約した理由」をエンジニアが力説、トークン問題・品質低下・サポート不備など – GIGAZINE

2026年04月30日 07時00分
AI


ドイツ人エンジニアのニッキー・ライナート氏が、Anthropicの生成AIアシスタントであるClaudeの有料プランを解約した理由を自身のブログにまとめています。

Why I Cancelled Claude: Token Issues, Declining Quality, and Poor Support – Nicky Reinert
https://nickyreinert.de/en/2026/2026-04-24-claude-critics/


ライナート氏はコーディングアシスタントのClaude Codeを利用し始めた頃を思い出しながら、「最初の数週間はとても快適でした」と語っています。動作は速く、トークンの付与量も妥当で、品質も良好だったそうです。しかし、使い始めの頃に感じた熱意は「急速に薄れてしまった」とライナート氏は語っています。

事の発端は、ある日の朝、Claude Codeを利用しようとした時のことです。トークンの利用制限がリフレッシュされるには十分な時間が経過したはずだったのに、Claude Haiku(軽量モデル)に2つの簡単な質問を送ったところ、トークンの使用率が100%に急上昇してしまいました。

ライナート氏はAIサポートボットに連絡したものの、定型文のサポートメッセージが返ってくるだけで、問題の解決には至りませんでした。そこで人間のサポートとのやり取りを依頼したところ、数日後になってようやくサポート担当者から返信があったそうです。

人間のサポート担当からの返信内容は「弊社のシステムでは、お客様のお問い合わせがProプランまたはMaxプランの利用制限に関するものであることを検出しています。」というものでした。ライナート氏はClaudeのProプランを利用していたのでその通りではあるのですが、この返信内容も明らかに問い合わせに対するデフォルトの返信メッセージです。

続けて、Anthropicの公式文書からコピー&ペーストしたと思われる長文の回答が記されており、ここでは「1日当たり」および「1週間当たり」のトークン制限に関する仕組みが書かれていた模様。そして、メールの最後には顧客がメールの最後に読むことを好まないであろう、典型的な苛立たしい文章である「あなたの問題が解決したかどうかは関係ありません。私たちはこの件を解決済みとしました。」が記されていました。

これについて、ライナート氏は「実際の問題に全く触れていない自動メールを送信して、その後やりとりを強引に終わらせるだなんて。何も感謝していないってことかな?それとも私の考えが間違っていたのかな?」と記しています。


ライナート氏は当初、Claude Codeを使って最大3つのプロジェクトに取り組むことができました。しかし、今では1つのプロジェクトに2時間費やしただけで、トークンの上限に達してしまうようになったそうです。

ライナート氏は「品質低下はかなり主観的なものであり、エージェントの出力の品質は常にオペレーターに大きく左右されることは十分承知しており、失敗は画面上に現れます」と語りながら、Claudeの品質低下を指摘。

さらに、品質低下の具体例として、Claude Opusに作成中のプロジェクトのリファクタリングを依頼したところ、「若手の開発者ですら思いつかないような安易な回避策を取った」そうです。これについてライナート氏が「冗談でしょ?これが問題を解決する方法なの?ただの応急処置??」とClaude Opusに質問したところ、「おっしゃる通り、あれは手抜きでしたね。きちんとやり直します」という回答が返ってきたそうです。

これについてライナート氏は、「少なくとも正直ではあるものの、怠惰な開発者そのもの」と評しています。なお、このやり取りで1日に利用可能なトークンの50%を消費してしまったとライナート氏は記しました。


また、Claudeは会話キャッシュが消えてしまい、コードベースを再び読み込み始めてしまうという問題も抱えているそうです。これについてライナート氏は「Anthropicの収益にとっては賢明な判断ですが、ユーザーエクスペリエンスとしてはどうでしょう?最初に読み込みにトークンを利用しているのに、トークンウィンドウが制限に達して強制的に中断された後、再び同じ読み込みに料金を支払うことになるだなんて」と記しています。

ライナート氏は「私はClaude Codeの大ファンです。理論的にはすべてが完璧に機能し、多くの可能性を提供してくれます。私はGitHubの多くの問題に裏方で取り組んでいるClaude Codeを尊敬しています。私はClaude Coworkを使って執筆するのが大好きです」「この種の製品を提供する際の技術的および組織的な課題について、私は理解しています。推論を販売する場合、スケーリング効果の恩恵を受けるのは容易ではありません。追加の時間や新規顧客ごとに同じ量の計算能力が必要になります。それがこの業界における増分コストの弊害です。どうやらAnthropicは一度に多くの新規顧客に対応できないようなので、負担を軽減するために自分のアカウントを解約しました」と記しています。

なお、ライナート氏は「最後まで読まないとClaudeの品質全般に対する不満のように聞こえるかもしれません。しかし、私の懸念はサポート体制の不備とトークン問題に集中しています。この規模の企業が直面する課題は十分に理解しており、Anthropicが問題解決に尽力していることも承知しています。私が指摘しているのは、恐らくAnthropicが犯したであろう『設計上の誤り』です。品質問題はまさにその付け足しに過ぎません」と指摘。

Claude Codeは正確に機能しており、ライナート氏もClaude Codeを用いて様々な課題をこなしてきたと言及。しかし、品質の低下は明らかに起きており、「ただただ処理に時間がかかるようになった」とライナート氏は指摘しています。ただし、ライナート氏はこれがあくまで主観的な意見であることは承知しており、「もちろん、AIエージェントの性能はオペレーターとその指示次第であることも理解しています」と語りました。

この記事のタイトルとURLをコピーする