OpenAIから集団離脱した研究者たちが、AIの安全性に執着した理由とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA
OpenAIから集団離脱した研究者たちが築いたAI企業・Anthropic。トヨタ自動車を超える評価額に成長したこの企業の本質はどこにあるのか。マイクロソフトやグーグルでエンジニアとして活躍し、複数の企業で技術顧問を務める及川卓也氏が「AIの安全性への執着を競争優位に変えた」と評する企業の正体に迫る。
「AIエージェント主役時代」の
中心にいるAnthropic
複数のAIエージェントが役割を分担し、人間はその指揮と監視に回る――前回記事『「コードが書けないエンジニア」が続出?AI時代の仕事の常識はどう変わるか』で紹介したように、ソフトウェア開発は既に「AIエージェントが主役」の時代に入っています。この構造変化の中で、急速に存在感を増しているのが「Anthropic(アンソロピック)」という企業です。
同社の「Claude Code(クロードコード)」は、AIを活用したコーディング支援ツールです。現在、世界最大のソフトウェア開発プラットフォームであるGitHub上で、公開されているコミット(コードの変更記録)のうちの約4%を生成。つまり25件に1件はClaude Codeが書いている計算になります。
テクノロジー業界に長く身を置いてきた私がAnthropicに注目するのは、単にプロダクトが優れているからだけではありません。この企業が「AIという技術は正しい方向に進化しているのか」という、より根本的な問いと向き合っていると感じるからです。
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