
ホルムズ海峡のイラン沿岸(2023年12月10日)。REUTERS/Stringer/File Photo
[ワシントン/カイロ/イスラマバード 21日 ロイター] – イランは21日、パキスタンの首都イスラマバードで予定される米国との協議に参加するか最終決定していないと発表した。トランプ米大統領は停戦を延長するつもりはないと述べており、停戦期限切れが迫る中、不透明感が強まっている。
また、米紙ニューヨーク・タイムスは関係筋の情報として、イランが交渉への参加を明確にしていないことを受け、米交渉団を率いるバンス副大統領のパキスタン訪問は見送られている。ただ状況次第で、訪問計画が再開される可能性もあるという。
ホワイトハウス当局者も、バンス副大統領がまだイスラマバードに向かっておらず、ワシントンにとどまっていると述べていた。
イラン外務省の報道官は国営テレビに対し、イランは米国との協議に出席するかどうかまだ決定していないと述べた。米軍がイラン関連のタンカー「ティファニ」に対し海上での立ち入り検査を行ったことに言及し、「海上での海賊行為であり、国家テロ行為だ」とし、米国の交渉に対する真剣さに疑問を投げかけるものだと述べた。
トランプ大統領は停戦延長はないとの考えを示し、合意が成立しなければ米国は攻撃を再開すると表明。さらに、米軍は「いつでも出撃する準備ができている」と警告した。停戦延長の可能性について問われたトランプ氏はCNBCに対し「延長したくない。われわれにはそれほどの時間はない」と述べた。
<米国がイラン関連のタンカーを拘束>米軍は21日、イラン関連のタンカー「ティファニ」に対し海上での立ち入り検査を行ったと発表した。船舶追跡サイト「マリン・トラフィック」のデータによると、同船は21日朝、インド洋のスリランカ付近に位置していた。原油約200万バレルを積載しており、シンガポールを目的地としていた。
米中央軍は「これまで明確にしてきたように、われわれは違法ネットワークを阻止し、イランに物的支援を提供する制裁対象船舶を、活動場所を問わず阻止するために、世界的な海上取り締まりを継続していく」と述べた。
トランプ氏はソーシャルメディア上で、イランが停戦協定に多数の違反行為を行ったと述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。CNBCのインタビューでは、封鎖は成功しており、米国は「素晴らしい合意」を得られる有利な立場にあると語った。
米・イランの第1回協議では合意に至らず、米国が封鎖解除を拒否し、19日にイラン船籍の貨物船「トゥスカ」を拿捕(だほ)したことを受け、イラン側は第2回協議を否定していた。トランプ氏は、合意に至らなければイランの民間インフラを攻撃するとしている。
イラン政府報道官のファテメ・モハジェラニ氏は、「われわれは再び攻撃されることを望んでいないが、もしそのような攻撃が発生した場合は、以前よりも断固とした対応を取るだろう」と述べた。国営通信のIRNAが伝えた。
<イラン核開発計画が焦点>
トランプ氏は、原油価格のさらなる高騰や株式市場の混乱を防ぐ合意を望んでいるが、イランが核兵器を開発する手段を持つことは絶対に許されないと主張。イランに対し、高濃縮ウランの備蓄を放棄するよう求めている。
一方、イランは、海峡の支配権を利用して、戦争の再開を回避し制裁を解除する合意を成立させ、同時に平和目的だとする核開発計画をより多く維持することを望んでいる。
トランプ氏は当初、停戦は米東部時間4月7日の夜から2週間続くと発表したが、最近になって4月22日の夜まで、つまり実質的に24時間延長されることを示唆した。協議に関与しているパキスタンの情報筋によると、停戦は22日の東部時間午後8時に終了する見込み。
パキスタンは不確実な状況にもかかわらず、会談開催の準備を進めてきた。当局者によると、イスラマバード全域に約2万人の治安部隊が配備されているという。
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