ブラックロック、AI投資で米長期国債に弱気 日本国債にも弱気

2022年10月14日、米ニューヨークのニューヨーク証券取引所(NYSE)のフロアで撮影。REUTERS/Brendan McDermid/File Photo

[ニューヨーク 2日 ロイター] – ブラックロック投資研究所(BII)は2日、2026年のグローバル投資見通しで、米長期国債について弱気スタンスに転じたと述べた。

AI(人工知能)関連投資に絡む資金調達の波が到来し、米国の借り入れコストに上昇圧力がかかり、政府債務への懸念が一段と高まる可能性があるとしている。

投資家の間では、米テック大手によるAI推進が今後数年で数千億ドル規模の新たな債務発行につながるとの見方が浮上している。追加のレバレッジが同セクターの強固なバランスシートを大きく損なうとの見方は少ないが、こうした借り入れの拡大は、米国などの先進国で公的債務がすでに高水準にあるという状況下で進むとみられ、金融システム全体でレバレッジが上昇するとの懸念が出ている。

BIIは「官民両部門の借り入れ拡大で、金利上昇圧力が続く可能性が高い」と指摘。今後6─12カ月の米長期国債を従来の「中立」から「アンダーウエート」に変更した。

「構造的な資本コストの上昇で、AI関連の投資コストが上昇し、経済全体に影響が及ぶ」とし「システムのレバレッジが高まれば、ショックに対する脆弱性が生じる。財政懸念に起因する債券利回りの急上昇や、インフレ・利払い費の管理を巡る政策上の緊張に起因する債券利回り急上昇などが、ショック要因だ」としている。

AIによる生産性向上で将来的に歳入が拡大し、米国の債務負担軽減につながる可能性もあるが、こうしたプロセスには時間を要する見通し。

一方、ブラックロックは、AI関連投資が来年も米国株を押し上げるとの楽観的な見方を維持した。

ただ、AIによる収入拡大が経済全体を底上げする一方、技術革新の恩恵をどの程度受けるかは、企業によって異なると予想。「勝ち組を見極めることが、アクティブ運用における投資テーマとなるだろう」と述べた。

また、今後6─12カ月間の日本国債については、金利上昇や国債増発の可能性を理由に、一段とアンダーウエートにした。

新興国のハードカレンシー建て国債については、従来のアンダーウエートからオーバーウエートに引き上げた。発行が限定的で政府のバランスシートが健全だとしている。

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Davide Barbuscia

Davide Barbuscia covers macro investment and trading out of New York, with a focus on fixed income markets. Previously based in Dubai, where he was Reuters Chief Economics Correspondent for the Gulf region, he has written on a broad range of topics including Saudi Arabia’s efforts to diversify away from oil, Lebanon’s financial crisis, as well as scoops on corporate and sovereign debt deals and restructuring situations. Before joining Reuters in 2016 he worked as a journalist at Debtwire in London and had a stint in Johannesburg.