(CNN) 米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏率いるブルーオリジンが開発する大型ロケット「ニューグレン」が、2度目の打ち上げに臨む。今回は、2機の衛星を火星に至る長く曲がりくねった航路に送り込む任務を担っている。ニューグレンはスペースXのファルコンロケットに対抗するべく設計されたもの。

全長98メートルの同ロケットは、フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から、東部時間9日午後2時45分に開始する88分間の打ち上げ枠内で打ち上げられる予定だった。しかし、ブルーオリジンはライブ配信中に、雲が周囲に流れ込み、打ち上げの妨げになったと説明した。

ブルーオリジンの関係者は以前、10日に再挑戦することが可能との見方を示していたが、ニューグレンのミッション管理担当副社長、ローラ・マギニス氏は8日の記者会見で、気象予報によれば10日の天気は9日と「ある程度同じようなもの」になると言及した。

また、連邦航空局(FAA)は、政府閉鎖に伴い、航空管制官の負担を軽減するため、東部時間10日午前6時から午後10時までの商用ロケット打ち上げを停止すると発表した。

ブルーオリジンは、ニューグレンの最下部部分である第1段ブースターを、ジャクリンと呼ばれる洋上バージに着陸させ回収する計画も進めている。同社最大の競合で、長年商用打ち上げ事業で優位に立ってきたスペースXと同様に、ブルーオリジンのロケットもコスト削減のため、部分的に再利用できるよう設計されている。

ブルーオリジンは、今年1月に行われたニューグレンロケットの初打ち上げで、主要ミッションである試験衛星「ブルーリング・パスファインダー」の軌道投入を成功させた。一方、ブースターの着陸に期待を寄せていたものの、エンジンが正常に再点火できず、軌道から外れてしまった。

ニューグレンが初めて打ち上げられたときの様子=1月16日/Steve Nesius/Reuters
ニューグレンが初めて打ち上げられたときの様子=1月16日/Steve Nesius/Reuters

ロケットブースターの安全な回収と再利用はブルーオリジンのビジネスモデルにとって不可欠だ。

マギニス氏は8日の記者会見で、ニューグレンの2回目の打ち上げが10カ月近くあとになった理由として、1月にブースターが着陸に失敗した原因を究明し、修正を施したことを主な要因として挙げた。

同社は今回のブースターのほかにも複数のブースターを生産しているという。

ニューグレンの打ち上げ予定日は現時点で未定。

ニューグレンは打ち上げ後、衛星2機を深宇宙への軌道に乗せる。衛星は待機状態を維持し、来年、燃料消費の少ない航路上に火星が並んだときに火星へ向かう。

「ESCAPADE(Escape and Plasma Acceleration Dynamics Explorers)」と呼ばれるこのミッションは、米航空宇宙局(NASA)の資金提供を受け、カリフォルニア大学バークレー校が主導し、民間企業のアドバンスト・スペースとロケット・ラボの支援を受け実施されている低コストの惑星科学プロジェクト。

計画通りに進めば、探査機は2027年に火星の軌道に到着する予定。