デンソー、通期利益予想を下方修正 為替前提見直しなど

 デンソーは31日、2026年3月期の連結業績について、利益予想を見直した。写真は愛知県刈谷市にある同社の本社。2020年1月撮影。提供写真(2025年 ロイター/Denso Corporation)

[東京 31日 ロイター] – デンソー(6902.T), opens new tabは31日、2026年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を見直した。純利益は前期比18.6%増の4970億円となる見通しで、従来の5150億円から下方修正した。為替前提の見直しに加えて第2・四半期に発生した品質引き当てを織り込み、営業利益を引き下げた。

修正後の会社の純利益予想は、IBESがまとめたアナリスト17人の予想平均4767億円を上回った。下方修正した純利益でも達成すれば過去最高となる見込み。年間配当予想は64円で据え置いた。

通期の営業利益予想は25.4%増の6510億円で、従来の6750億円から下方修正した。為替のプラス効果はあるものの、品質関連費用がかさんだ。

今回の通期見通しの前提為替レートは1ドル=145.5円、1ユーロ=169円。前回予想時は1ドル=144.9円、1ユーロ=161円だった。

通期の売上収益予想は前期比1.1%増の7兆2400億円と従来の7兆2000億円から引き上げた。第2・四半期までの為替実績と第3・四半期以降の為替前提を見直した。ユーロに対する円安傾向を踏まえた。

松井靖副社長は決算会見で、営業利益予想の引き下げ要因となった品質引き当て費用は「経営課題だ」としつつ、詳細は控えた。ただ、オランダに本社を置く中国資本の半導体メーカー、ネクスペリアの問題とは「全く無関係だ」と述べた。ネクスペリア問題を巡っては、同社の輸出を中国政府が規制したことで自動車メーカーの一部生産に影響が出ている。

松井副社長は、ネクスペリアの問題で「車両販売が大きく下振れするという前提は今回の通期予想には置いていない」と説明。自社は在庫でつないでいる状態といい、同問題関連で「今のところ納入が途絶したという状況にはない」と話した。代替品も「99%特定できている」という。ただ、「自社が良ければいいわけではなく、(取引先)皆がつながらないといけない。各社で協力し、代替品切り替えや部品の融通などの対策を講じて「何とか繋いでいきたい」との考えを示した。

通期での米関税の影響は当初の想定1300億円を据え置いた。デンソーは関税コストを精査・圧縮した上で、顧客である多くの完成車メーカーに「負担してもらえる見込み」(松井副社長)という。

主要顧客のトヨタ自動車(7203.T), opens new tabの生産台数は好調で、今後も下振れしないとみている。大雨・強風被害に見舞われたブラジルの工場で9月末に生産を停止した影響は「バックアップ生産で戻されており、大きな懸念にはなっていない」と話した。

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