投資家が金ETFに殺到、「逃避先」として資金流入加速

アナリストによると、金価格に連動するように設計された上場投資信託(ETF)に対する巨額の資金流入が、この1カ月で金相場を過去最高値に繰り返し押し上げる壮大で持続的な上昇相場を後押ししている。写真は2009年12月、インドのムンバイで撮影(2025年 ロイター/Arko Datta)

[8日 ロイター] – 金現物は8日、1オンス=4000ドルを突破し、史上最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げへの期待や、経済と地政学を巡る不透明感の高まりから、安全資産の金が買われている。

金現物は0300GMT(日本時間正午)時点で0.7%高の4011.18ドル。米国の金先物12月限は0.7%高の4033.40ドルとなった。

金現物は年初来で53%上昇している。

市場では機会を逃すのではないかという恐怖も上昇を後押ししているとの声もあり、UBSのアナリスト、ジョバンニ・スタウノボ氏は「現在、投資家は価格が高騰しているにもかかわらず金を購入しており、上昇の動きをさらに加速させている」と述べた。

独立系金属トレーダーのタイ・ウォン氏は「現在、この取引には非常に強い信頼が寄せられており、市場は次の大台、つまり5000ドルを視野に入れている。FRBは今後も利下げを続ける可能性が高い」と指摘。

「中東やウクライナで長期停戦が実現すれば一時的に調整が入るかもしれないが、基本的な要因――拡大する債務、外貨準備の多様化、ドル安――は中期的には変わらないだろう」との見方を示した。

金高騰の背景には、利下げ期待、政治・経済の不透明感、各国中銀による購入、金ETF(上場投資信託)への資金流入、ドル安といった複合的な要因がある。

キャピタル・ドット・コムのアナリスト、カイル・ロッダ氏は「今回の上昇のきっかけの1つは、週末に行われた日本の自民党総裁選で高市早苗氏が選出され、日本の財政赤字が拡大するとの観測が浮上したことだ。これは現在の市場の主要テーマである『景気過熱を見越した取引(”run it hot” trade)』とも結びつく」と述べた。

A line chart titled A line chart titled “Spot gold price in USD per oz” that tracks the metric over time.

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