7月3日公示、20日投開票の参院選に向け、各政党が精力的に動いている。6月27日夕には東急・田園調布駅(東京都大田区)前で地域政党「再生の道」の石丸伸二代表、隣接する東急・自由が丘駅(同目黒区)前では立憲民主党の蓮舫前参院議員が街頭演説した。距離にして約1キロ。昨年7月の東京都知事選で衝突した両氏がニアミスする形となった。22日投開票の東京都議選で惨敗した再生の道を率いる石丸氏と前言を翻す形で国政へ再挑戦する蓮舫氏の双方にとって、負けられない夏が始まる。

石丸氏、参院選へ「ボルテージ上がる」

石丸氏は午後4時55分ごろ、政党カラーである紫のポロシャツ姿で街宣車の上で演説を開始。冒頭、「いよいよ夏が来る。夏と言えば夏休みで、ジブリの映画がよく出ている気がする。ふと思い出した」と切り出した。

ジブリの人気作品「魔女の宅急便」のキャッチコピー「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです」に触れつつ、「きっと石丸伸二も落ち込んでみたりすると、可愛げがあるんだろうが、いかんせん落ち込むことがないようにできているので」と笑顔を浮かべながら、「ただただ皆さんに申し訳ない」と42人を擁立しながら当選者ゼロに終わった都議選の結果を振り返った。

約30分の街頭活動の最後に「これから(参院選に向けて)徐々にボルテージが上がると思う。そんな私の変化も楽しんでほしい」と話すと、演説を聞いていた100人を超える聴衆から拍手が起きた。

再生の道は4月、東京選挙区や比例代表に計10人の擁立方針を発表した。ただ、都議選の得票総数は計約39万票で、昨年の都知事選で2位につけた石丸氏が得た票の約4分の1にとどまった。「石丸旋風」の終息と指摘され、参院選は正念場となる。

蓮舫氏、都知事選「大惨敗」と振り返る

他方、蓮舫氏は午後5時半ごろ、約1・1キロ北の自由が丘駅前に姿を見せた。白い上着を羽織ってワゴン車から降りると、約100人の支持者から大きな拍手が沸き起こった。「去年の夏は本当に暑かった。全身全霊で思いを伝えた。でも残念ながら届かなかった。大惨敗」と3位に終わった都知事選を振り返り、「私は誰よりもより添える気持ちを学んだ」と主張した。演説が熱を帯びると足を止める人の数も200人以上に膨れ上がった。

蓮舫氏は都知事選後、インスタグラムの動画で「120万を超える人が『蓮舫』と書いてくれた。これでまた国政に戻るというのは私の中では違う。そうしたら渡り鳥みたいではないか」と国政復帰を否定していたが、この日は「おかしいことはおかしいといえるよう、もう1回蓮舫を使っていただけないでしょうか」と訴えた。ただ、党執行部主導の下での再挑戦で、過去に3度当選を果たした東京選挙区ではなく、全国比例での出馬となる。

この日の演説では、選択的夫婦別姓について「選べる自由を求める人たちのためにプランBで取り組む」と語り、超党派での実現を目指す考えを示した。

2人は挑戦した昨年7月の東京都知事選では、小池百合子知事が3選を果たした。