ニデックの荒木隆光専務は18日、牧野フライス製作所への株式公開買い付け(TOB)について、合理的に考えれば牧野フの株主は競合提案が出てこない限り、「TOBに応募しない理由はない」と述べ、成立に向けて改めて自信を示した。

  荒木氏はオンラインでのインタビューで、牧野フが今月に入って導入を発表した新株予約権を株主に無償で割り当てる対抗策について「反対のための反対」でしかないと指摘。株主が対抗策に賛同する可能性は「非常に低い」と述べた。

  牧野フは、競合提案などの内容を踏まえてTOBへの応募の是非を判断する時間が確保されていないことなどを理由に反対意見を表明。ニデックは16日に新株予約権の無償割り当ての差し止め仮処分を求める申し立てを行った。牧野フの対抗策は6月に予定する同社の定時株主総会で決議を得る必要がある。TOBが成立すればニデックによる買収が完了する一方で、牧野フは成立しなかった場合には対抗策を実施しないと表明している。

  牧野フの広報担当は、5月21日までのTOB期間中にはホワイトナイト候補から最終提案をいただけると確信していると述べた。

  ニデックは2024年12月、事前協議を行わない形で牧野フに買収提案した。TOB価格は1株当たり1万1000円で、総議決権数の50%以上の取得を成立条件とした。ここ数年で工作機械メーカーを相次いで買収しており、マシニングセンターの主要メーカーである牧野フを傘下に加えることで相乗効果を高め、グループ全体の成長につなげたい考えだ。

  荒木氏は牧野フ側に友好的な買収者(ホワイトナイト)が現れた場合を含め、現在のTOB条件を変える可能性について、絶対に変えないということではなく「状況による」が、価格のつり上げ競争は無益で、牧野フにとってもいいことではないとの考えを示した。

  ホワイトナイトを巡っては、アジア系投資ファンドのMBKパートナーズなど複数が名乗りを上げていた。18日には米カーライル・グループが牧野フと対抗案を協議しているとロイターが報じていた。