2月の米消費者物価指数(CPI)は4カ月ぶりの低い伸びにとどまり、過去数カ月にわたって停滞していたインフレ抑制に一定の進展が見られる内容となった。
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同統計に関する市場関係者の見方は以下の通り。
◎リーガン・キャピタルのスカイラー・ウィナンド氏:
CPIが予想を下回ったことは、米金融当局と市場にとって少し一息つける材料だ。インフレ動向が正しい方向に向かっていることを示しているためだ。これは、関税によるインフレ再燃の可能性に市場が備え始めるのに際し、好ましい状況だ
◎モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントのエレン・ゼントナー氏:
予想よりも低かったこの日のCPIは一息つけるものだが、FOMCがすぐに利下げを始めると期待すべきではない。FOMCは様子見の姿勢を取っており、貿易および移民政策が経済に与える影響が不透明であることを踏まえ、穏やかなインフレデータが1カ月よりも長い間続くことを望んでいるだろう
◎ノースライト・アセット・マネジメントのクリス・ザカレリ氏:
関税で打撃を受けた市場には安堵(あんど)感が広がるだろう。インフレ率の上昇のみが状況を悪化させ得る要因だったからだ。CPIが予想を下回ったことから、少なくともFRBには軟化した景気の下支えに向けて措置を講じる柔軟性がなお残されている。これは市場にとって明るいニュースだ
◎トレードステーションのデービッド・ラッセル氏:
ホワイトハウスとFRBは安堵の息をついている。関税は消費者物価に波及しなかったからだ。
株価にはネガティブ要因が大量に織り込まれていたため、投資家にはポジティブな展開だ。相次ぐ悪いニュースは数週間ぶりに途切れるかもしれない。新たな犠牲が出なかったことは、ウォール街には朗報と受け止められよう。来週のFOMCに対する心配は少し和らいだ
◎クリアブリッジ・インベストメンツのジェフ・シュルツ氏:
CPIはリスク資産にとって明らかにポジティブな材料だ。1月のデータが示したようなインフレの再加速は起きていないとの確信が強まる。米金融当局者は若干の猶予が得られ、労働市場低迷の兆しが表れた場合には政策を緩和することが可能になる
しかし、当局は利下げを実施する前に、インフレ期待が最近の上昇から回復していることを確認する必要もある。インフレ期待の不安定化は多くの中央銀行当局者を不安にさせる。将来の物価安定回復に向けた課題を突きつけるためだ
原題:Stocks Rise on CPI Surprise as Tariff Risks Loom: Markets Wrap(抜粋)
