女優として活躍する床嶋佳子が、初のライフスタイル本「床嶋佳子のビューティーライフ」を上梓。本書では彼女が普段行っている肌や体のケア法のほか、所作や食事、心のケアまで、ありとあらゆることを大公開している。現在54歳――「今が一番楽しい」と語る彼女に、その秘訣を語ってもらった。■ ■ 50歳を過ぎてから肌を褒めていただくことが増えた――今回の「床嶋佳子のビューティーライフ」を出版される経緯はどういうものだったんですか?床嶋:出版社の方から本を出しませんか?というお話をいただいたんですけど、正直言ってものすごく戸惑ったんですよ。私が皆さんにお伝えできることなんてあるのかな?って。ただ、お話をいただいたことがきっかけで、自分って何だろう? 自分が自信を持って皆さんにお伝えできることは何だろう?って、自分と向き合って考えるようになったんです。その中で、そういえば私、50歳を過ぎてから、肌を褒めていただくことが増えたなってことに行き着いて……。――最初からビューティーをテーマにということではなかったんですね。床嶋:そういうことではなかったんです。でも、思えば3年くらい前に、ある雑誌でビューティーアンバサダーのお仕事をさせていただく機会があったんですよ。そこでいろいろな化粧品を自分の五感を使って試しているうちに、何となく違いが分かるようになったんです。さらに、そこから自分に合う化粧品とはっていうのも見えてきて。それが上手く(自分の肌に)はまってるんじゃなかなと思ったんです。しかも、私は高い化粧品ばかりじゃなくて、それこそドラッグストアなどで手に入るようなものも含めて、いろいろ組み合わせて使っているので、何か参考になればということでそれをそのまま載せることにしました。そんなふうに肌のこととか普段のケア、それらが女優という仕事とどう繋がっているかを考えた結果、自分の生き方についての本というところになったんです。――本の中でも普段のケアの仕方が詳しく紹介されていましたが、昔から肌のケアについては気を付けてらしたんですか?床嶋:それが、全然なんです。一番最初にあれ?って思ったのが、32、33歳の頃。そのとき急に、あれ? 肌が若いときと違うぞ!?って思ったんですよ。その頃化粧品カウンターで勧められたコラーゲンとα-リポ酸は、今に至るまでずっと飲み続けてます。その後のターニングポイントが、先ほどお話しした雑誌のビューティーアンバサダーのお仕事でした。やっぱり、その頃は年齢的にもまた変わってくる時期でもあったので、自分にとってどういうことをすればいいかっていうのを改めて考えるきっかけになりましたね。そこからですね、肌が変わってきたのは。この間も昔のドラマが再放送されているのを見て、今の方が目の下のしわやシミが薄くなってると思って。だから、(何歳からでも)やれば絶対に良くなるんですよね。■ ■ふっと肩の力を抜いた途端、違う景色が見えてきた――本の中で床嶋さんは15年程前に太った時期があったと書かれていましたが、女性は歳を重ねる過程での外見的変化をなかなか受け入れられない人も多いと思います。床嶋さんご自身はそういった変化とどう向き合われてきましたか?床嶋:体って変わるもの。だから、変わったことに対して、「いけない」とか「昔に戻らなきゃ」って、あまり自分を責めすぎなくてもいいんじゃないかなって。私自身もバレエをやっていた頃に比べたら腰回りはびっくりするくらい丸くなりましたし、いろいろなところが変わりました。でも、年を重ねたのだから変わるのは当たり前だと思うんですよね。――自分を責めすぎないって、頭では分かっていても実はすごく難しい気がします。外見の変化に限らず、若い頃と比べてこんなはずじゃないとか、前はもっとこうだったのにとか、つい思ってしまいがちで(苦笑)。床嶋:すごく分かります(笑)。私も40代の頃はいろんな面で若いときと違うってことを実感したりしました。でも、そうやって自分で実感することが大事だと思うんですよね。昔と同じ調子でやり過ぎて失敗したり、疲れ過ぎて限界を感じたり。それを徐々にやっていくうちに、「自分はもう若くない」って開き直れる(笑)。私自身、50歳を過ぎてこんなに楽しくなるとは思ってもなかったですもん。だから、私、やれるうちは思い切り頑張ればいいと思うの。私もそうやって頑張ったから、もういいかなって思えたんですよね。――それはいつぐらいのことですか?床嶋:2年くらい前です。その頃ちょっと体調を崩したんですね。そういうときって、若いときのように頑張れないし、それ以上やると自分が持たないってことが見えてくるんですよね。そんな自分を目の当たりにしたとき、あ、いいんだって。これはできないから諦めていいか、これもある程度やったから諦めようって思ったら、すごく気がラクになって。そうすると、心に余裕ができて、物事の見え方が変わってくるんですよ。例えば四角いものがあったとして、前は目の前の面しか見えていなかったのが、ふっと力を抜いた途端、側面が見えてくるというか。面白いなぁって思いましたね。――そうなる以前の床嶋さんはどんなタイプだったんですか?床嶋:どちらかと言うと生真面目で不器用なタイプでしたね。で、そんな自分にめげたりして。本当、真面目がコンプレックスでした。でも実はおっちょこちょいな部分もあったりして、昔から知ってる事務所のスタッフは、床嶋さんは床嶋さんでいいんですよって言ってくれてたんですよ。なのに、それに対しても「いや、私はこうじゃなきゃいけない」とか、自分で自分を押し込めてる部分もすごくあったように思います。でも、今はそこからちょっと解き放たれてるかな(笑)。――ありのままの自分でもいい、と?床嶋:そうですね。やっぱり人間の輝きって、もちろん見た目も大事かもしれないけど、それよりも内面から滲み出るものだと思うんですよね。本人がリラックスして楽しんでいることは、意外と皆さん受け止めてくださるんだなぁって。これは最近始めたインスタグラムでも実感しました。これまでファンクラブとかも恥ずかしくてできていなかったのが、SNSで思い切って「応援してください」「よろしくお願いします」って言ったら、皆さん応援してくださって。人の温かさを感じましたし、そうやって応援してくださる方々の気持ちを大事にしなきゃいけないなって、改めて実感しています。――大人になると、あまり人に頼ってはいけないとか、自立すること=何でも1人でできることと思ってしまいますけど、周りに助けを求めることも大切なのかもしれませんね。床嶋:本当にそうだし、私はそれがすごく大事だと思うの。最近は女性の社会進出が叫ばれていて、そういうとき、誰にも頼らずってなりがちだけど、実はそんなことなくて。もっと肩の力を抜いて、女性の柔らかさを持った上での自立っていうのも可能なはず。私自身、そういう大人の女性を目指したいなって思うんですよね。■ もしかしたら、今が人生で一番楽しい時期かもしれない――いい50代を迎えるために、どんなふうに日々を重ねていけばいいのでしょうか?床嶋:自分のことを振り返ると、以前はやっぱりものの考え方が堅かったと思うんですよ。それが生真面目の悪い部