自殺を手伝ったとして逮捕されたのはキリスト教団体の牧師でした。「全財産を相続させる」、牧師の男は男性に嘘の遺言状を作らせていました。

 福岡市内の一戸建て。一見、住宅ですが、屋根には十字架が・・・。「福岡イエス之御霊教会」という看板があります。

 逮捕された男は、この教会で牧師を務めていたということです。69歳の林弘容疑者は今年3月、74歳の男性が自殺するのを手助けした疑いです。

 人を救う立場の牧師が、なぜ・・・。林容疑者は事件前、男性に「すべての財産を林容疑者に相続させる」といった遺言書を作らせたとされます。

 男性は財産が数百万円あり、家や車もあったといいます。

 自殺をほのめかしたのは3月上旬。複数の宗教団体に、こう相談していたといいます。

 亡くなった男性(3月6日ごろ):「(複数の宗教団体に)財産をあげるから処分してほしい」

 実はこの直前、男性は妻を病気で亡くしていました。

 一般的な宗教団体なら説得して自殺を止めるところ。しかし、牧師の林容疑者はこれを承諾。3月12日、男性に「遺言書の下書き」を渡し、葬儀の準備金として「現金数十万円」を受け取ったといいます。

 それでも牧師として自殺を思いとどまらせる機会は、まだあった可能性が・・・。3月16日、男性は林容疑者に、こう伝えていました。

 自殺した男性(3月16日):「あす、自殺するけん、3回電話してつながらなかったら警察に連絡してくれ」

 男性はこの翌日、自宅で命を絶ったのです。林容疑者は約束通り警察に通報。部屋からは「遺書」と「遺書の下書き」が見つかりました。

 警察は「下書き」を渡す行為が自殺を心理的に後押ししたと判断しました。

 一方、林容疑者は・・・。

 林容疑者(警察での供述):「遺書の下書きは頼まれて書いたが、遺書を書いたのは向こうの意志だ」

 自殺を後押ししたのではなく、安心させただけだと容疑を否認しています。
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