新型コロナウイルスの感染の拡大が続く中、厚生労働省が20日夜に出したイベント開催に関する声明では、主催者などに対して、開催の必要性をあらためて検討することを求め、また、現時点で政府としては、一律の自粛要請は行わないとしている。

そのうえで、予防の工夫として、手洗いの推奨、アルコール消毒薬の設置、かぜのような症状のある人には参加をしないよう依頼するなど、感染が拡大しない工夫を求めるにとどまっている。

こうした中、すでにイベントの中止の決定や対応の変更が相次いでいる。

桜の季節を前に、中目黒駅前商店街組合は、4月5日に行われる中目黒の桜まつりのイベントの自粛を検討している。

ただし、毎年300万人にものぼる目黒川沿いの花見客については、自由に訪れるために対応は難しいとしている。

また、リクルートキャリアは、あわせて3万人から5万人の来場が見込まれていた、3月末までの就活合同説明会などの開催を中止することを決定している。

さらに、大学など学校行事にも影響が出てきている。

大分県にある立命館アジア太平洋大学は、3月の卒業式と4月の入学式の中止を決定した。

また、北海道・函館市では、22日から行われる予定だったグルメイベント「はこだてフードフェスタ」が中止になるなど、影響は全国各地に広がりつつある。

厚労省の指針に具体的な内容がなかったことで、イベントの開催については、今後、主催者側が対応に頭を悩ませる事態が続くとみられる。

(2020/02/21)

FNNプライムオンライン

チャンネル登録をお願いします!