『ダイヤモンドプリンセス号の乗員を全員、トリアージしてリスクごとに下船、帰国させるには、肺のCTを全員とる。』

【問題の背景】
乗員乗客あわせて、3700人の感染者疑いがいる。
症状があるひとを273人にPCR検査したところ、218人がPCR陽性。

この集団感染は異常。
クルーズ船(Others)は中国につぐ、単独2位の感染大国。
早期に関係者は今までわかったことをLancetかNEJMかJAMAに論文書いて投稿してください。今なら査読なしで受理される。本当に遅い。わかっていることが完全にブラックボックスになっており、世界中がさっさと情報公開しろと思っています。

のこりの症状のない3400人にPCR検査をするかは難しいらしい。
劣悪な船の環境で、未だに継続的に2次感染し続けている可能性もある。

2週間の隔離で本当に安心して、下船して無罪放免なのか。だれもわからない。
そこで、本当に大丈夫かどうか判断する方法を提案します。

【解決策】
PCRできないなら、全員胸部CT検査をして、すりガラス影(GGO)があるかチェック。
現状、Lancet、JAMAからでている論文で咳のある患者は、GGOがあることは間違いないだろう。ただ、どれくらいの割合であるかは詳細不明。ICUは全員GGOがあると書いてあるが、それ以外の割合の記載がない。たぶん、ICUに入ってない患者は全例CTをとっているわけではないから解析されていないのだろう。

【デシジョンツリー】
→GGOあり
GGO陽性なら、船に引き続き隔離決定。ハイリスク。
症状がなくてもGGOがでるひとがいるはず。GGOがあったらアウト!もうPCRするまでもない。

→GGOなし
GGO陰性で、即、下船OK。ローリスク。帰宅OK。

これでとりあえーず、トリアージできる。

●CTの機械は、車にCTが載ってる検診用の自動車があるのでそれを横浜港に複数台もってくる。急げばひとり、3分くらいでとれるから、10台もってくれば、3400人とるとして、17時間あれば全員撮り終えられる。つまり、1日で結果が出せる。

●この方法がうまく行けば、市中病院のトリアージにも応用できる。今後、PCR陽性患者の濃厚接触者が大量に発生する。このひとたちを全員、PCR検査するのは現実的じゃない。

提言は以上です。押谷教授。見ていただいたら、連絡ください。

これ以降は、また今までのエビデンスの動画です。
YouTubeの特徴で一度投稿したビデオは編集できないので、同じようなタイトルの動画が徐々に長くなっていくのをご容赦ください。新しいエビデンスがでるたびに書き換えて、アップデートしています。
臨床論文5本、疫学論文2本、臨床コメント、コレスポンダンス3本、レビュー1本、診療ガイドライン1本、CDCのガイドライン、Elsevierのまとめサイト、東北大学、押谷仁教授のホームページ、NHKスペシャル「感染はどこまで拡(ひろ)がるのか 緊急報告 新型ウイルス肺炎」を引用しています

【追記】
やはり疫学論文のシナリオ通り、1000人以上の感染は避けられなそうです。
最初のVlogからOne issueで言い続けているのですが、そろそろ、正常性バイアスをやめて、311の震災のような緊急事態が起こっていると考えたほうがいいと思います。
「日本人は命を守るための行動をしてください」
私はへらへらしながら、病原性が弱いから、心配しなくても大丈夫といっている感染症専門医のメディア露出が本当に違和感があります。
死亡率が0.2%(希望的観測)だろうが、30代の医者が死ぬことがあるんですよ。
インフルエンザで30代の医者が死にますか?
運悪く、サイトカインストームが起きたら、30代でも死ぬし、その確率が低いからと言って、過剰に恐れるなというのは正しい怖がり方ではない。
ワクチンも、効く抗ウイルス薬もないから、怖いのであって、論点がずれてる。
国立感染症研究所、厚生労働省は、冷静に、すでに市中にいるCovid-19PCR陽性キャリアの数をGoogle map上で見られるようにしてください。

【追記】

2月7日時点での、WHOでSARS対策にも奔走した、東北大学大学院医学系研究科の押谷仁教授にインタビューした記事と、押谷仁教授メッセージの記事です。
NHKスペシャル出演された押谷教授のコメントは現実的で、示唆に富んでいます。
上記、追記を書いたあとに、気づきましたが、押谷教授もホームページで同様のことを書かれています。まさに押谷教授はメンターです。
押谷教授にいけと言われたら、ぼくはいつでもクルーズ船の中に行く心づもりでいます。

以上、追記終わり。新しいエビデンスを加えます。

さて、時系列に臨床論文を見ていきます。
①C Huang. “Clinical … China”
DOI:
最初にでたのがn=41のほうの論文。
エピデミック初期の論文で、こちらの死亡数が6人で15%。死亡理由は記載なし。
セレクションバイアスは若者と小児がスタディに入ってこないこと。

②N Chen. “Epidemiological … study”
DOI:
次に出たのが、n=99の論文。
この新型コロナウィルスはサイトカインストームをSARS同様に引き起こし、ARDS(肺が炎症反応で水浸しになって呼吸できなくなって危篤っていう状態のこと)、多臓器不全になってICU送りになるっていうパタンで死者が出ていると総括。
11人(11%)が死亡。こちらも死亡理由は不十分。

③D Wang. “Clinical … China” JAMA
doi:10.1001/jama.2020.1585
JAMAより待望のまともな臨床データがある論文です。
138人中36人(26%)がICU送りになるという深刻さは先行の2つと同じくサポート
フォローアップ期間が短く、致死率が4%と記載。
高齢で基礎疾患があるひとがより死にやすいということがわかりました。
既存の抗ウィルス薬は効いてないそうです。
医療従事者が3割罹患して、このStudyのメンバーに入っている。40人のせいでバイアスかかりまくり。
そこで、この40人を除外し、n=98とします。医療従事者が死んだとは書いていないので、死亡者は6人として、致死率は6%と解釈。
やはり、「エピデミック下の混乱した医療のなかで、中高年の致死率は6-15%」という残念な結果でした。

【追記】
今度は、NHKスペシャル「感染はどこまで拡(ひろ)がるのか 緊急報告 新型ウイルス肺炎」について。疫学です。
④JT Wu. “Nowcasting … study” Lancet
doi:
500万人の武漢人の外に流出。感染の強さを表すアールオーが2.7と推定。
⑤S Jung. “Real … cases” medRxiv
doi:
また、西浦先生のグループにより、難しい計算(動画に概念のマインドマップを書いておきました)をすると、上記ランセットの報告と中国が出した今までの情報だけで、やはり武漢の致死率は1割より少し低いくらいという予想でした。
⑥C Rothe,”Transmission … Germany” NEJM
DOI: 10.1056/NEJMc2001468
世界を震撼させた報告でした。でも、これ、所詮は症例報告なので、まだ推測の域です
⑦R Thompson, “Pandemic … nCoV” Lancet
DOI:
無症候の定義が曖昧で、無症候と言ったもんがち。再現性がないと批評しています。
無症候性キャリアがどこまで感染させる能力があるのかは、まったくわかっていません。調べられませんから普通。

【追記】
⑧Habibzadeh P ” The … view” Int J Occup Environ
doi: 10.15171/ijoem.2020.1921
最速のレビューです。生物学から疫学まで全体像がつかめます。

【追記】
⑨Jin. “A … version)” Military Medical Research

最速で診療ガイドラインがでました。
日本において、ダイヤモンド・プリンセス号から大量の患者が、関東各地の中核拠点病院に搬送されているんですが、日本の病院のスタンダードプリコーションにN95マスクは推奨されてないんですよね。
陰圧室だから大丈夫なのか、医師、看護師、CTをとる放射線技師、みんなサージカルマスクなんですよね。
ガイドラインのTable8の通り、強く推奨されているのだから、病棟でも、疑わしい患者がいつ来るかわからない救急の受付とトリアージスタッフはN95マスクをつけて仕事してほしい。
【追記】
以上のように、この動画で現在、医療従事者の感染リスクが高い状態にさらされていると指摘して、たった数日後に、検疫官(たぶん看護師資格者)が感染発覚!
⑩CDC 2019 Novel Coronavirus Information for Healthcare Professionals

日本の医療従事者は、スタンダードプリコーションでは、ゴーグル、ガウン、手袋、「N95マスク」をつけさせてください。

【追記】
⑪H Chen, “Clinical …records” Lancet

結果:妊婦は36-39週4日のレンジ。全員、帝王切開。全員、PCR陽性で症状(咳、あるいは発熱など)のある妊婦でした。妊婦は全員、いまのところ重篤化していない。すべての赤ちゃんに感染なしで、元気。臍帯血や母乳にもウイルス反応なし。垂直感染のエビデンスはなしという安心できる結果でした。

⑫K Liu “Clinical … Province” Chinese Medical Journal
DOI: 10.1097/CM9.0000000000000744
n=137で9つの基幹病院の多施設共同研究です。
結果:野生動物市場の関係者はゼロの2次感染、3次感染者のスタディ。症状はほぼ先行論文通り。治療の難しさも先行論文と同じ。ステロイドは無意味。為す術もない感じが伝わってきます。
呼吸困難でるまで発症から7日で2割、多臓器障害が出るのは2割。
年齢中央値は57歳でやはり、中高年が発症する。今回は男女差なし。致死率は12%です。

以上です。
この病気で亡くなられたかたのご冥福をお祈りします。