『花神』(かしん)は、NHKで1977年1月2日から12月25日に放送された15作目の大河ドラマ。周防の村医者から倒幕司令官に、明治新政府では兵部大輔にまで登りつめた日本近代軍制の創始者・大村益次郎を中心に、松下村塾の吉田松陰や奇兵隊の高杉晋作といった、維新回天の原動力となった若者たちを豪快に描いた壮大なドラマ。司馬遼太郎原作。史実に基づいてはいるが、創作の部分も多々あると思われる。ドラマとしては充分楽しめる。

総集編第一回
村田蔵六(大村益次郎)は緒形洪庵の適塾(大阪大学医学部の礎)で蘭学を学んだ後、軍事技術者となっていく。洪庵の指示で諸国を旅する間に、シーボルトの娘イネと出会う (8:33)。その後、蔵六は長州藩士となり、後、幕府へ出仕する。一方、杉寅之助(吉田松陰)は長州藩藩校で師範を務めていたが、佐久間象山に師事した後、全国行脚の後、過激思想家と成っていった。浦賀に出現したペリー艦隊の圧倒的なパワーに驚き、アメリカを観察する目的で、当時国禁であったアメリカへの密航を図るも失敗。弟子金子重之助と共に獄につながれた (5:18)。金子は病の為獄死した。野山獄からは解き放たれたが、蟄居を命ぜられ、自宅そばの松下村塾で多くの門弟を育てた。しかし、その思想は益々過激化していった。江戸幕府が日米通商和親条約を結んだ事に激怒し、老中襲撃を企てるも、過激さを恐れた長州藩に再び囚われ、安政の大獄で斬首された (16:51)。桂小五郎、伊藤俊介(博文)等は断腸の思いで、師の亡骸を受け取りに向かった。

画像音声低品質ですがご容赦ください。