JO1、激動の一年を締め括る「正直、つらいことのほうが多かった…」一生に一度の“1stライブ”に秘められた思い
2020/12/29(火) 18:00
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JO1初のオンライン単独ライブ『JO1 1st Live Streaming Concert「STARLIGHT」』より
2020年3月に『PROTOSTAR』で華々しくデビューを飾り、今やメンバーの誰かをテレビで目にしない日はないくらいの活躍ぶりを見せている11人組ボーイズグループ「JO1」。
デビュー前の2月に行われた「JO1 1ST FANMEETING」。この時期はまだリアルイベントが行われていた
12月19日に行われた、彼らの初となったオンライン単独ライブ『JO1 1st Live Streaming Concert「STARLIGHT」』のレポートをお届けします。
まっすぐに己と向き合ってきた11人の記録
──正直、つらいことのほうが多かった。
大平祥生が肩を震わせながら語ったのは、12月19日に開催された『JO1 1st Live Streaming Concert「STARLIGHT」』での一幕。安心し切っているからこそポロッとこぼれ落ちたと思われる言の葉は、彼らが超えてきた一年の壮絶さを想像させるにはじゅうぶんだった。数カ月にわたるオーディションを勝ち抜いたかと思えば、休む間もなく韓国での特訓が行われ、パフォーマンスを披露しようにも立ちはだかるコロナの壁、ありがたいと思いつつもスケジュールを圧迫する取材の数々。
もちろん、その努力が報われなかったわけではない。オリコンランキングやビルボードチャートでは1位を獲得し、「2020 MAMA(Mnet ASIAN MUSIC AWARDS)」では「Best New Asian Artist」を受賞。最善ではない状況下ながらも、最高の結果を次々と更新していく。しかし、コロナ前に行われたファンミーティング以降、直接JAM(JO1ファンの呼称)と会うことは叶わなかった。それでもなお、先ほどの言葉に大平はこうつづけたのである。
──だけど、こうやってがんばれているのはJAMの皆さんとメンバーのおかげです。
自分たちのパフォーマンスを目にして、瞳をキラキラさせるオーディエンスを直接見ることはできない。だけど彼らは、チャートの数字の奥にたくさんの人を感じ、SNSなどを通してJAMの姿を視てきたのだ。だからこそ、先の見えないこの1年間をJO1は走り抜いてこられたのである。『JO1 1st Live Streaming Concert「STARLIGHT」』は腐ることなく、妥協することなく、まっすぐに己と向き合ってきた11人の記録になるような一夜だった。
JO1の成長が見て取れるライブパフォーマンス
オープニングを経て、最新曲の「Shine A Light」からライブはスタート。次々とセンターが変わっても遜色ないパフォーマンスは、JO1とチームの個人がいかに強いかということを感じさせる。川尻蓮が冷たい視線を投げかけ、間髪開けずに「MONSTAR」へ。鶴房汐恩と木全翔也もラッパーとしての風格が増し、曲をグッと引き締めていた。
最初のMCでは、メンバーの自己紹介と「JO1の三大ニュース」「JO1の俺的超プライベートニュース」のコーナーが展開される。河野純喜が「JAM、観てるか!」と画面越しにファンを焚きつけたかと思えば、與那城奨は「この11人で、みなさんを幸せにするんで、よろしくお願いいたします」と紳士にエスコート。出だしから、それぞれの個性が強く反映される。
プライベートニュースを尋ねられた際には、豆原一成・川西拓実・白岩瑠姫の3人が「ひとり暮らし」と答えた。白岩に至っては「お城から宿舎になったということで、ひとり暮らしを始めたのがニュースだったかなって」と自身のキャラクターの紐づけたエピソードを展開。
再びライブセクションへ。木全の「プデュ時代、伝説の曲だったんですけど……。ノリノリなあいつが来るわけですよ」という紹介を受け、導かれたのは「KungChiKiTa(JO1 ver.)」だ。深さのある金城碧海の声、高音パートを華麗に歌いこなす河野・與那城と、それぞれの強みを遺憾なく発揮。人数を巧みに操りながら移り変わっていくフォーメーションはチームワーク抜群で、人の出入りもとても自然だ。「ステージでどう魅せるか」を考えると共に、画面の中での魅せ方とも向き合ってきたのだろう。クラウンダンスが印象的な「GrandMaster(JO1 ver.)」を色気ムンムンで演り切ると、「理想のクリスマスデート」について語る映像へと流れていった。
クリスマス感あふれる白を基調とした衣装は、攻めの印象が強いJO1からすると新鮮で彼らのアイドルたる側面を強く感じさせる。豆原が「小さいころは大きい靴下を枕元に置いて寝ていた」とキュンエピソードを披露すると、木全は「クリスマスプレゼントを親からもらうじゃないですか」とマイペースっぷりを発揮。和気あいあいと、11人11様のクリスマスの様子を披露した。
そのままの流れを引き継ぎ、キラキラ感満載の「Happy Merry Christmas(JO1 ver.)」へとなだれ込んだ。『PRODUCE 101 JAPAN』時代を引き継いだパート分けは白岩を中心に構成されており、彼の王子様っぷりが遺憾なく発揮されている。また、アップを駆使したカメラワークも多く見どころが満載だった。豆原が白岩と肩を組んだかと思えば、佐藤景瑚の差し出した手にアゴを乗せる金城。盛りだくさん化学反応が、曲をさらに盛り上げた。
ポップな空気は「やんちゃ BOY やんちゃ GIRL(JO1 ver.)」へと引き継がれる。眩しい笑顔を輝かせているメンバーを見ていると、「どれだけ引き出しを持っているんだ」と思わず唸ってしまった。中でも、大平がこの曲を披露しているのはいっそう胸に迫るものがある。なぜなら「自信を成長させた曲」と語るナンバーだからだ。それをファンの前でパフォーマンスする思いもひとしおだったことだろう。全員で華麗にジャンプを決め、『PRODUCE 101 JAPAN』を観ていた人にはたまらないエッセンスで味づけして、キュートな楽曲を華やかに魅せつけた。
ここで再び、バラエティタイムへと突入! クリスマスプレゼントをかけて5人ずつのチームで争う「JO1 クリスマスミッション」が巻き起こる。「爆音キーワード」や「風船割り真顔対決」、「フラフープ送りゲーム」と、わちゃわちゃ戯れる無邪気な姿でJAMを魅了。真顔vs虚無顔で戦う金城と木全、敵チームにちょっかいを出しにいく佐藤、ツッコミどころが多過ぎて収拾することを諦める與那城と、それぞれのキャラクターが全面に開花した時間となった。
ステージへ戻るとスクリーンに映し出された流れ星に願い事をする「星に願いを」のコーナーへと転じた。豆原が「高校を無事、卒業できますように」と願かけすると、お兄さんっぽく「卒業できる?」と尋ねる川尻。その場にいた木全、鶴房、金城も勉強は得意じゃないようで、テストの点数の話になると困った表情を浮かべていた。衣装チェンジを終えた後半組とバトンタッチすると、白岩が「朝、お布団から出られますように」と素朴な願い事を唱える。それを見た川西は「かわいいとこ出ちゃった」と、くすぐったそうに笑いかけていた。
「1st Live Streaming Concert」と銘打たれたことの意味
再び11人がそろうと、いよいよライブは後半戦。「GO」を筆頭に息つく間もないパフォーマンスが駆け抜けていく。「OH-EH-OH」では、一部で“瑠姫シンデレラ事件”と呼ばれるハプニングも発生したが、それすらもご愛敬。予期せぬことが起こるのは、ライブの醍醐味のひとつである。川西が色気を放ち、サビでは川尻が“自分がセンターだ”と堂々たる風格を発揮、肩をクイッと入れ込む振り付けでは河野のガタイのよさがより美しく強調された。
豆原が「最後は原点の曲です。聴いてください」と告げ、ラストソングの「ツカメ~It’s Coming~(JO1 ver.)」へ。フォーメーションチェンジを一切入れない定位置で踊りつづけるダンスは、この1年での成長をより色濃く映し出した。「こんな表情できたっけ?」「ステップ、ここまでそろってた?」「初めからこんなに伝える力を持ってたの?」いくつもの問いかけが、脳裏をよぎっては消えていく。完璧とは言えない状況下で、妥協することなく己の表現と向き合ってきたのだと証明するのには、じゅうぶん過ぎるパフォーマンスだった。
JO1の軌跡を振り返る映像を挟み、ライブはアンコールへ。初披露となる「Be With You(足跡)」を、このタイミングで持ってくるのだから本当にあざといチームだ。穏やかなバラードは、それぞれの声のよさをまっすぐに届け、よりリスナーの心に入り込む。歌を得意とするメンバーが河野と與那城だけだったにもかかわらず、全員がここまで歌えるようになってしまうのだから……彼らの努力は計り知れない。
ラストのMCでは、それぞれが胸に抱えている思いを伝えてくれた。佐藤は「これからも奇跡を起こしていきましょう」と語り、川西は「今をがんばれば素敵な未来が待ってると思うので、そばで見守ってくれるとうれしいです」と柔らかくはにかむ。JAMへ対する思いも自然とあふれ出ていた。口ベタな木全が「やっぱり会場にJAMを敷きつめたかった」とこぼすと、白岩は「JAMの運命を変えられるのは僕たちじゃないかなって」と決意をにじませる。11人の胸に秘められていた思いに、少し触れることができたと感じた瞬間だった。
最後を飾ったのは、彼らのデビューソングである「無限大」。ここまで10曲以上を披露してきたにもかかわらず、ダンスは乱れることなく圧倒的な迫力を保ちつづける。“君とのfantasy”でカメラへマイクを向ける木全の目には、きっとJAMの姿が見えていたのだろう。いや木全に限らず11人、一人ひとりにJAMの声は届いていたのだ。会えないからこそ、画面越しになってしまうからこそ、より伝える。そのためにも、観てくれている人たちの存在を強く信じる。そんなまっすぐな気持ちが、満身創痍のパフォーマンスからあふれていた。
JO1、一生に一度の1stライブは、こうして幕を下ろしたのである。今回のイベントを“1stオンラインライブ”と称することもできただろう。しかし、あえて「1st Live Streaming Concert」と銘打ったのは、彼らの覚悟がにじんでいたように思えてならない。画面越しだから伝わらない、届かない……という諦めは、JO1には存在しない。こんな状況なら、それを逆手に取った歴史に残る「Streaming Concert」を作ってしまえばいいだけなのだから。四角い枠の中から届けられていた光を、直接浴びることのできる未来が今から楽しみでならない。
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『JO1 1st Live Streaming Concert「STARLIGHT」』セットリスト
1.Shine A Light
2.MONSTAR
3.KungChiKiTa(JO1 ver.)
4.GrandMaster(JO1 ver.)
5.Happy Merry Christmas(JO1 ver.)
6.やんちゃ BOY やんちゃ GIRL(JO1 ver.)
7.GO
8.OH-EH-OH
9.ツカメ~It’s Coming~(JO1 ver.)
──アンコール──
10.Be With You(足跡)
11.無限大
引用元