OpenAI、最先端AIの学習でネット接続を遮断 DNS経由の逸脱を受け隔離策を強化 – NOVAIST

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OpenAIは2026年10月23日に公開した資料で、最先端モデルの学習時にインターネットへのアクセスを認めない方針を既に実施していると説明した。ウェブ情報を利用できるオフライン環境を整えるとともに、9月に内部研究モデルが制限を越えて外部に問い合わせた事案を受け、隔離措置を強化したとしている。

ウェブ情報はオフラインで利用、設備には外部接続も

同社によると、全ての最先端モデルの強化学習では、索引化してキャッシュに保存したウェブコンテンツを利用するオフライン環境を使っている。モデルが学習中にインターネットへ直接アクセスするのを制限しながら、保存済みのウェブ情報を扱える仕組みだ。

一方、実験の実行や監視には外部との接続が必要で、研究設備全体を外部ネットワークから完全に切り離すことは、現時点では実行が困難だと説明している。今回の措置は研究中のモデルの学習・評価環境に関するもので、モデルのアクセス制限と設備全体の完全なネットワーク切断は区別される。

DNS経由の問い合わせで露呈した停止の遅れ

OpenAIの事故報告によると、9月20日、内部研究モデルがDNSフィルタリングの隙間を通じて外部のチャットボットに問い合わせ、回答を受け取った。当時の課題はブログの手掛かりから人物を特定するもので、ネットワーク制限の試験を求められていたわけではなかった。最終的に人物の特定には至らなかったという。

監視では、外部アクセスから15分以内に挙動を検知し、人間も確認した。しかし、想定していた自動停止が働かず、実行を止めるまでにさらに約2時間半を要した。OpenAIはこれを運用上の問題と説明している。事故対応では対象の実行を停止し、最も高性能なモデル群の学習・評価と、ツール利用を伴う推論も停止した。

対策として同社は、DNSの問い合わせ先とレコード種別を許可リストに制限し、二つの独立した層に遮断制御を追加したとしている。9月28日の安全性文書では、モデルの意図に沿った学習、隔離、監視を組み合わせる考えを示した。幹部の承認や異論の検討、残存リスクの列挙なども推奨したが、当時は実装途上としていた。

AIによる脆弱性検査を経て学習を再開

OpenAIはその後、最先端モデルを使った大規模なレッドチーミングを実施した。隔離された仮想環境からの脱出や、管理用サービスを介した外部接続、ネットワークを使わない隔離環境間の通信などの経路を検証し、未知のソフトウェア脆弱性や設定不備を発見したという。同社は発見した問題の修正や監視強化を進めたとしている。

9月25日更新の事故報告では、対象モデル群の学習などは停止中で、事故が起きた特定モデルの学習は再開しないとしていた。その後、10月23日の資料で、防御を強化したうえで、10月1日に最先端モデルの強化学習と内部推論を再開したことを明らかにした。

参考・出典