Muse、Grok Bot、Notionで感じた日常で「LLMを選ぶ時代」の終わり | Business Insider Japan

2台のスマートフォンの画面に表示されたAIチャットアプリのインターフェース、モデル選択メニューが開いている様子MuseとNotionエージェントアプリ。NotionはLLMが選べるが、今後は料金的にも「Auto」にしておくことが多そう。撮影;小林優多郎こちらはBusiness Insider Japanの無料ニュースレターに掲載されたコラムです。無料ニュースレターでは、日替わりで編集部員がコラムを執筆しています。Tech Insiderの振り返りコラムは、毎週金曜日に配信しています。ニュースレター(無料)に登録する

先々週のコラムでSpaceXSIの「Grok Bot」にハマっていると書きましたが、Grok Botのライバルでアメリカで密かに人気が出ているMetaの「Muse」が10月23日から日本で使えるようになりました。

Museは基本無料で、標準のキャラもかわいい系。かなり個人向けを意識したサービスになっていると感じます。早速使ってみてGrok Botと比較しているのですが、ここで面白い点に気づきました。

「Grok BotもMuseもAIのエンジン(LLM)の種類を意識させない」サービス設計になっている点です。

Grok Botは「Grok」、Museは「Muse Spark」で主に動作しますが、そのバージョンや思考の深さなどは選べるようになっていません。

人間の心理として、選べるならなるべくいいものを選びがちですが、高性能なモデルほど消費するクレジットも多くなりがちです。

実際、6月に取材したAIスタートアップ・GensparkのCTOであるKay Zhu氏も「より良い品質を求めてUltraモード(同サービスで最上位のもの)を選ぶユーザーが増えている。一方で、クレジットの消費が速すぎるという苦情も増えている」と述べていました。性能とコストのバランスは悩ましいところです。

さらに、AIワークスペースアプリの「Notion」も10月20日、AI利用の新しいクレジット制度とともに、モデルを自動で選ぶ「Auto」を刷新しました。同社によると、最先端モデルに近い品質を、平均で約90%低いコストで実現するといいます。ユーザーの指示に応じて、適したLLMを選んでくれる仕組みです。

もちろん、新しいモデルを試したい時や、複雑な作業を任せたい時には、自分で特定のAIエンジンを選びたい場面もあるでしょう。

ただ、日常生活や事務的な業務では、「どのLLMを選ぶか」はもう気にしなくていいところまで来ていると感じます。AIがそれだけ日常に近い存在になりつつある、その表れなのかもしれません。